日立、コスト構造改革プロジェクトの加速に向けて強化本部を新設

2012年7月30日 17:15

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 日立製作所は30日、グローバル市場でのさらなる成長に向けて、コスト競争力の強化を図る「Hitachi Smart Transformation Project」の推進を加速するため、8月1日付で「Smart Transformation Project強化本部」を新設すると発表した。

 同強化本部では、執行役をプロジェクトリーダとする7つのプロジェクトを強力に推進する。また、中西執行役社長が本部長に就任し、個々のプロジェクトの枠を超えたグループ社員のマインドセットの変革や、既存の組織や仕事の枠にとらわれない構造改革に向けた施策を迅速に決定し、推進していく。

 日立は、2011年度に「Hitachi Smart Transformation Project」を策定し、2015年度に売上高に対する総コストを2010年度比で5%削減することを目標として取り組んできた。これまで、専従組織であるコスト戦略室を中心に、「バリューチェーンのグローバル化」、「グローバル調達力の強化」、「共通業務の集約・標準化」、「グループ内に分散している共通製造プロセスの集約・最適化」などをテーマに、コスト構造改革を実行するための土台を整えてきた。

 今後は、これまで整えてきた土台を基に、「生産コスト」、「直接材コスト」、「間接材コスト」、「間接業務」の各プロジェクトと連携しつつ、カンパニーと日立グループ各社において個々の施策を具体化し、強力に推進していく。直接材コストについては、電力システムグループとインフラシステムグループ、情報・通信システムグループに新たにグループCPO(Chief Procurement Officer)を選任し、バリューチェーン全体の視点からグローバル調達および調達エンジニアリングを推進することで、直接材料費の低減活動を加速させていく。

 一方で、日立が社会イノベーション事業を軸にグローバル市場で力強く成長していくためには、個別のコスト構造改革にとどまらず、日立グループ各社と共に全体を視野に入れた全体最適の観点から改革を図っていく必要がある。そこで、日立グループ全体の構造を見直し、重複する間接業務や製造プロセスの集約により最適化を推進する「グループ構造改革」、事業のグローバル化をリードし成長を実現するために、ふさわしい本社のあるべき姿を検討し、現行の本社機能の抜本的な見直しを図る「本社改革」や、グローバルベースでの人財構造の最適化を図る「グローバル人財改革」などの新しいプロジェクトに取り組む。

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