ドコモが東大病院と「携帯電話を用いた外来患者受付システム」等開発

2012年7月18日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 NTTドコモと東大病院が、外来患者の診察までの待ち時間を有効活用し、ストレス等の軽減を図る「携帯電話を用いた外来患者受付システム」等、4つの医療支援システムを共同開発したと発表した。

 NTTドコモは、2009年9月から約3年間、東大病院とともに社会連携講座「健康空間情報学」を東大病院22世紀医療センター内に開設し、携帯電話等のモバイル情報機器を活用した医療情報環境の構築に関する共同研究を実施している。今回の開発は、この共同研究によるもの。

 「携帯電話を用いた外来患者受付システム」では、患者の携帯電話を活用。診察当日、患者が病院から約1.4Km圏内のエリアに入ったことを携帯電話の位置情報で検知すると、携帯電話に受付案内が通知され、病院まで行かずに携帯電話から診察受付をすることができるという。また、診察までの時間には、どの時間に診察予約をした方が診察されているのか、などといったその時点の診察状況を携帯電話で確認することができ、診察時間になると自身の診察の順番がきたことを通知してくれる。これにより、患者は、病院内の待合スペースで診察順番を待つ必要がなく、病院近くのレストランで食事するなど待ち時間を有効活用することが可能となる。その他、診察前日の予約案内を通知する機能や診察料の支払いの順番がきたことをお知らせする機能もあり、診察前から診察後までをサポートするシステムとなっている。今後、実証試験をもとに、東大病院での実用化を目指すとともに、他の病院へのシステム導入の提案を実施する。

 今年5月に総務省が発表したところによると、単独での人口普及率が100.1%と100%を超えるにまで普及した携帯電話。今後、こういったサービスは益々増えることは想像に難くない。一方、病院に定期的に通院するのは高齢者が多く、どこまで携帯電話を使いこなすことが出来るのか、不安が残るところである。高齢者への端末普及とその利用方法の簡便さが、本システムが普及するための絶対条件と言えるであろう。

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