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トヨタ、自家発電機を8基新設 電力使用量の「見える化」も強化
トヨタ自動車は3日、今年の夏季節電に向けた新たな取り組みとして、供給能力拡大のためコジェネレーションガスエンジン発電機を8基新設し、さらに、全工場の電力使用状況・自家発電運転状況を見える化し、電力需給を効率管理するシステム「トヨタ トータル デマンド マネジメント(TTDM)」を新たに導入すると発表した。これらにより、今夏の電力利用について中部電力管内企業に求められている5%(2010年の夏季買電ピーク電力比)の節電目標を確実に達成する。
具体的には、需要変動に強い生産体制を構築するなかで、省エネルギー性の高い生産技術の開発および導入を推進する。高効率サーボプレス機や高速ロボットの導入によるプレス工程のシンプル・スリム化、組立・塗装工程等のコンパクト化など、「シンプル・スリム・コンパクト」な設備により、電力使用量の低減を実現している。
コジェネレーション自家発電設備については、1970年代より順次導入を進め、現在トヨタの11工場に設置している。今年に8基新設する最新の高効率コジェネレーションガスエンジン発電機により、トヨタの自家発電設備(コジェネレーション以外のディーゼル発電機等を含む)は、総電力使用量の約30%を賄う能力を保有することになる。自家発電の運用としては、主要工場に設置するコントロールルームで運転状況を一元管理し、生産で使用する電力の供給を効率的に行っている。
また、トヨタでは、エネルギー使用量の見える化を目的に、「TEM」(トヨタ エネルギー マネジメント)を1995年から導入開始し、現在トヨタの全工場に導入されている。そして今回、TEMの機能を発展させ、全工場の電力使用状況と自家発電の稼動状況を一括で見える化するシステム「TTDM」を新開発し、7月から導入している。TTDMの活用により、全工場の電力使用量と電力供給量の一元管理を行うことが可能となり、ピーク抑制・節電目標を確実に達成することが可能になる。
そのほかトヨタでは、 省エネルギー策のアプローチ「6つの心得」を中心に、各工場の生産工程と原動力で日常的に様々な「カイゼン」取り組みを行い、電力使用量の低減、ジャスト・イン・タイムのエネルギー供給に取り組んでいる。
トヨタは、「省電力型生産体制」の構築による体質強化に向けて、従来より、エネルギー使用面(各工場の生産工程)とエネルギー供給面(各工場の自家発電などの原動力)の両面から、工場におけるエネルギーマネジメント(効率的なエネルギー利用)に取り組んできた。
電力使用の低減実績としては、2010年度の買電ピーク電力(電力会社から供給を受ける電力の瞬間最大値)は1995年度比35%減、買電使用電力量(電力会社から供給を受ける電力の年間総使用量)は45%減を達成している。さらに今年度の見込みでは、買電ピーク電力で1995年度比40%減、買電使用電力量で53%減と、さらなる低減を進めていく。
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