トヨタ、BMWと協力関係強化で合意 FCシステムやスポーツカー分野で協業

2012年6月30日 21:47

印刷

 BMWグループとトヨタ自動車は29日、昨年12月に締結した両社の戦略的な協力関係を強化することを発表した。具体的には、「FCシステムの共同開発」、「スポーツカーの共同開発」、「電動化に関する協業」、「軽量化技術の共同研究開発」という4つのテーマで、長期的な戦略的協業関係構築を目指していく覚書に調印した。

 また、同日、BMW本社を訪問したトヨタの豊田章男社長は、BMWのノベルト・ライトホーファー取締役会会長とともに、両社の長期的な戦略的協業関係を強固なものにしていく意向を確認する共同声明に調印した。

 BMWのノベルト・ライトホーファー取締役会会長は、「我々は持続可能な将来の技術開発を更に強化していくべく、本日、覚書に調印した。トヨタとBMWはそれぞれの持続可能な将来のモビリティについて、戦略的なビジョンを共有している。両社で力を合わせ、自動車業界をリードしていきたい」と語った。

 また、トヨタの豊田章男社長は、「BMWとトヨタは、『もっといいクルマの追求』という、共通の価値観を持ち、共に尊敬の念を抱いているからこそ、提携合意からわずか半年で、次のステップを踏み出すことができたのだと思う。両社の強みを生かし、環境にも優しく、世界中のクルマ好きを興奮させるスポーツカーの誕生を楽しみにしている」と語った。

 両社は今年3月、次世代リチウムイオンバッテリー技術に関する共同研究の開始を発表している。また、両社は、2014年から欧州市場向けに販売予定のトヨタ車に搭載する排気量1.6及び2.0リットルのディーゼルエンジンの供給契約を締結している。なお、両社はすでに、環境技術におけるその他の協業テーマについても検討を進めることに合意していた。

関連記事