日産と三菱ふそう、小型トラックの相互OEM供給で基本合意

2012年6月29日 16:20

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アトラスF24(左)とキャンター(右)(画像:日産自動車)

アトラスF24(左)とキャンター(右)(画像:日産自動車)[写真拡大]

 日産自動車と三菱ふそうトラック・バスは29日、両社が小型トラックの相互OEM供給を検討することで基本合意したと発表した。今回の合意は、2010年4月7日に発表した、ルノー・日産アライアンスとダイムラーAGとの戦略的協力関係に基づくものとなる。

 具体的には、日産から三菱ふそうに小型トラック「アトラスF24」(積載量1.5tクラス)を供給する。また、三菱ふそうから日産に小型トラック「キャンター」(積載量2.0tクラス)を供給する。いずれも日本市場向けとなる。

 両社は今後、正式契約を締結し、小型商用車事業の更なる強化を図るとともに、両社の国内事業の強化を目指す。なお、供給開始年月、供給台数などについては、正式契約までに決定する予定。

 今回の合意に関して、日産の志賀俊之最高執行責任者(COO)は、「中期経営計画である日産パワー88の達成において、商品ラインアップを拡充し、長期にわたって商用車事業を強化することは必須。当社は、2016年度までには『世界をリードする商用車メーカーになる』という目標も掲げており、今回三菱ふそうとパートナーシップを組めることをうれしく思っている。ダイムラーとの戦略的協力関係からもたらされるシナジーを最大限享受し、お互いの強みを生かした、ユーザーニーズに合致した商品をお客さまに提供することができると確信している」と述べている。

 また、三菱ふそうのアルバート・キルヒマン社長は、「今回の合意は、日産・ルノー、ダイムラーの戦略的協力関係における、シナジーのひとつであり、三菱ふそうが掲げる企業ビジョン"FUSO 2015"の達成に向けた重要なマイルストーンであると考えている。競争が激化するグローバル市場において、当社は、お客様ニーズにより迅速に応えられる事業体制の構築を行うとともに、商品ラインアップの拡大と、生産規模の拡大を実現する。三菱ふそうは業界をリードする低燃費商品を強みに、"FUSO 2015"の柱のひとつである国内の顧客満足の向上を目的に『満足していただける商品力』『信頼される営業力』『頼りになる整備力』の強化に取り組んでいる」と述べている。

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