東芝、福島県南相馬市に日本最大の太陽光発電所群建設へ

2012年6月20日 17:52

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 東芝は20日、福島県南相馬市と、同市の復興と地域活性化に貢献するため、日本最大の総発電能力10万kW規模の大規模太陽光発電所群建設およびスマートコミュニティ導入に関する協定書を締結したと発表した。太陽光発電所群の建設については、今後事業化検討を進めた上で、2012年度中の着工、2014年度までの運転開始を目指す。年間推定発電電力量は1億500万kWh/年で、一般家庭約30,000世帯分となる。

 今回の協定書締結により、東芝は、南相馬市が再生可能エネルギーを重点的に導入するエリアとして指定する右田・海老地区、真野地区、原町東地区をはじめとする沿岸部全域を対象に、数か所に合計の発電能力が10万kW規模となる太陽光発電所群を建設することについて南相馬市と共同で検討する。なお、今回の発電所群には、東芝などが環境省「平成23年度再生可能エネルギー事業のための緊急検討委託業務」で委託され、今年1月から実施可能性調査を行っている発電能力2万kWの太陽光発電事業も含まれる予定。

 太陽光発電所の建設・運営に関しては、今後設立する特別目的会社で行う予定で、今後、同特別目的会社への出資者を広く国内外に募っていくという。

 また、太陽光発電所を核に、バイオマス発電や小規模水力発電などの再生可能エネルギー活用や、蓄電池や地域のエネルギー管理を行うEMS(エネルギーマネジメントシステム)などの導入を通して、エネルギー循環型都市を目指したスマートコミュニティ構築に関する計画の策定検討も行っていく方針。

 東芝は、南相馬市が進める、地域コミュニティの強化を図る「誰もが暮らしやすい世代循環のまち」、第一次産業を核とした「EDEN計画を核とした循環型地域産業の創造」に対して、大規模太陽光発電所建設やスマートコミュニティ構想提案を通して、実現に協力していくという。

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