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4-5月のIPO市場に「コンプリガチャ」のカゲ=浅妻昭治
エイチーム<3662>(東マ)は29日、30円安の850円と反落して始まり、前日ザラ場につけた株式分割権利落ち後高値885円を前に売り買いが交錯している。[写真拡大]
【浅妻昭治のマーケット・トーク】
■エイチームは分割落ち高値から反落
エイチーム <3662> (東マ)は29日、30円安の850円と反落して始まり、前日ザラ場につけた株式分割権利落ち後高値885円を前に売り買いが交錯している。同社株は、今年4月4日に公開価格1080円で新規株式公開(IPO)され、ソーシャル(SN)ゲームのコンテンツ関連株として高人気化、2923円で初値をつけ4700円まで買い上げられる大化けとなったが、「コンプリートガチャ」の規制懸念問題の波及で、2361円まで急落、この「コンプリガチャ」施策中止と株式分割(5月31日割り当て1対3)を発表して2834円までリバウンドしたが、分割権利落ち後はなお方向感を探る展開が変わらない。
この4ー5月は、同社を含めて前日29日にIPOされた北の達人コーポレーション <2930> (札ア)まで6銘柄がIPOされたが、この平均初値倍率は、30.5%と3月の31.6%からは低下した。初値が公開価格を上回るか下回るかで勝ち、負けを判定する勝敗は、3月と同じ4勝2敗で勝率も66%で並んだが、前日終値段階で株価が、公開価格を下回っている銘柄が2社、初値を下回っている銘柄が2社、残る2銘柄も上場来高値を下回っており、総じて低調である。
エイチームを除いた5銘柄の平均初値倍率は2.4%にとどまっており、「コンプリガチャ」問題で揺れたエイチームの動向が、IPO市場にカゲを落していることになる。4-5月のIPO投資が好パフォーマンスを上げるかどうかは、今後の各社の株価動向に左右されることになり、6月にIPO予定の4銘柄の選別物色も、より厳正化されそうだ。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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