日産、商用EV「e-NV200」をスペイン・バルセロナ工場で生産

2012年5月24日 12:25

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日産「e-NV200」コンセプト(画像:日産自動車)

日産「e-NV200」コンセプト(画像:日産自動車)[写真拡大]

 日産自動車は23日、100%電気商用車「e-NV200」を、2013年度よりスペインの生産拠点の一つであるバルセロナ工場にて生産すると発表した。1億ユーロの投資を伴う同新型車は、同工場および地元のサプライヤーに約700人の新規雇用を生み出すことが期待されている。

 「e-NV200」は、2010年の発売以降数々の賞を受賞している100%電気自動車「日産リーフ」に続く2車種目の電気自動車。バルセロナ工場にて生産しているエンジン車「NV200」をベースとした「e-NV200」は、日産のグローバルな小型商用車ラインアップに革新をもたらす重要な車種となる予定。

 「e-NV200」の投入に向けては、そのテストカーによる大手企業の実証運行が欧州をはじめ各地で行なわれている。2013年度の生産開始に向け、同実証運行から得られたフィードバックが商品開発に反映されていくという。また、生産拠点としての競争力を背景に「e-NV200」の唯一の生産拠点となるバルセロナ工場は、グローバルに同車種を供給していく予定。

 ファミリーやビジネスユーザー向けに多機能で広い室内空間を提供する「e-NV200」は、ベース車である「NV200」がもつ革新性及び実用性と、100%電気自動車「日産リーフ」のパワートレインが生み出す先進性を併せ持つモデル。一充電あたりの航続距離は「日産リーフ」と同等を目指し、また、クラストップのランニングコストを実現する。

 日産のアンディ・パーマー副社長は、「『e-NV200』は、商用車市場に革新をもたらすと同時に、電気自動車市場での日産のリーダーシップをより強力なものとするだろう。エンジン搭載型の商用バンが誇る室内の広さ、多用途性、実用性はそのままに、走行時の二酸化炭素の排出量をゼロとした上で、電気自動車独自の加速性や静粛性を提供する。そして何より、クラスをリードするランニングコストが、ファミリーユーザーにとってもビジネスユーザーにとっても、非常に魅力的な点となるだろう」と述べている。

 なお、「e-NV200」のベースとなる「NV200」は、2009年の発売以来すでにグローバルで約10万台を販売しており、次世代のニューヨークタクシーにも選定された多目的商用バン。

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