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金価格逆行高で貴金属リサイクル関連2社の決算発表に再び脚光か?=浅妻昭治
連休中の4日の米国市場で、NYダウが、168.32ドル安の1万1038.27ドルと続落し、原油先物(WTI)価格も続落するなかで、ひとり金先物価格だけが、10.4ドル高の1トロイオンス=1645.2ドルと急反発した。[写真拡大]
【浅妻昭治のマーケット・トーク】
連休中の4日の米国市場で、NYダウが、168.32ドル安の1万1038.27ドルと続落し、原油先物(WTI)価格も続落するなかで、ひとり金先物価格だけが、10.4ドル高の1トロイオンス=1645.2ドルと急反発した。
朝方発表された4月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を下回って景気回復の鈍化が懸念され、さらに5月6日にはフランスの大統領選挙、ギリシャの総選挙を控えて欧州の財政危機再燃を先取り、リスク回避売りが先行して、安全資産の金価格に逃避資金が流入したことが要因となった。
実際にフランスの大統領選挙では、現職のサルコジ大統領が落選、ユーロ相場は、1ユーロ=103円台と連休前から3円幅の円高となっている。
唯一、逆行高した金価格に敏感に反応するのは、世界有数の高品位金鉱山・菱刈鉱山を開発している住友金属鉱山 <5713> より、電子部品のスクラップなどから貴金属を回収、リサイクルしているアサヒホールディングス <5857> 、松田産業 <7456> などとなるが、さすがにこの2社も、この日寄り付きは急反落して始まっている。
しかし、両社は、前期業績も期中に上方修正しており、アサヒHDが5月11日、松田産が同14日に発表を予定している3月期決算に再び脚光が当たる展開も想定させる。
金先物価格は、昨年8月にリビアの戦闘激化や欧州債務不安を背景に市場最高値の1917ドルまで急騰したあと、取引規制の強化も響いて1500ドル台まで調整し1600ドル台固めを続け、金価格と両社株価の連動性がやや薄れているが、決算発表で業績連動性を再確認できれば、下値からの再発進期待も高まってくる。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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