「黒船来襲」のライバル関係から「あやかり人気」の共存共栄に変わるか?東京スカイツリー開業=浅妻昭治

2012年4月25日 10:08

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

このところ毎日のテレビでカウントダウンが続けられ、人気が高まっているのが、東京スカイツリーとロンドン・オリンピックである。

このところ毎日のテレビでカウントダウンが続けられ、人気が高まっているのが、東京スカイツリーとロンドン・オリンピックである。[写真拡大]

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

  このところ毎日のテレビでカウントダウンが続けられ、人気が高まっているのが、東京スカイツリーとロンドン・オリンピックである。5月22日に開業の東京スカイツリーは、展望台の入場券をゲットするウラ技がテレビ番組の目玉になったり、7月開幕のロンドン五輪は、前日24日にサッカーの日本代表、「なでしこジャパン」、「関塚ジャパン」の予選リーグの対戦国が決定されるなど、それぞれに前景気を盛り上げている。

  東京スカイツリー開業で思い出すのが、29年前の1983年4月の東京ディズニーランド開業である。オリエンタルランド(OLC) <4661> が、同テーマパークを建設中の当時から、遊園地業界では「黒船来襲」と強力なライバル登場への危機感が強かった。入園者をすべて東京ディズニーランドに吸い取られてしまうのではないかと戦々恐々となったのである。

  今回の東京スカイツリー開業はどうか?とにかくスカイツリーの来場者は、付帯の商業施設「東京ソラマチ」を含めて開業1年間で約3200万人と見込まれ、東京ディズニーランド・ディズニシー合計の2012年3月期の年間入園者2534万7000人を上回るのである。

  「スワッ! 黒船来襲」となるかといえば、そうでもないらしい。たとえば、スカイツリー開業で全国にある既存のタワーが、逆に東京タワーも含めて入場者を増やしていると伝えられていることがこの代表である。そういえば、OLCの親会社の京成電鉄 <9009> の押上駅は、スカイツリーのもう一つの最寄り駅として乗降客増加の恩恵を受けるし、「東京ソラマチ」には、ウォルト・ディズニー・ジャパンも、「ディズニーストア」の新規出店を予定している。

  「黒船来襲」のライバル関係より「あやかり人気」の共存共栄の可能性があるとしたら、開業と同時に運営会社の東武鉄道 <9001> 、京成、OLCなどがどのような株価パフォーマンスをみせるか要注目ということになる。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)

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