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直近IPO株人気は強さの証明か?弱さの反映か?5月が正念場=浅妻昭治
直近IPO(新規株式公開)株人気が、続いている。昨年12月22日に公開価格860円でIPOされたミサワ<3169>(東マ)が、前日18日に上場来高値2100円まで・・・。[写真拡大]
【浅妻昭治のマーケット・トーク】
■フェイスブックIPOに一点集中
直近IPO(新規株式公開)株人気が、続いている。昨年12月22日に公開価格860円でIPOされたミサワ <3169> (東マ)が、前日18日に上場来高値2100円まで買い進まれ、今年3月にIPOされたエムアップ <3661> (東マ)、ライフネット生命保険 <7157> (東マ)、昨年10月IPOの日本管理センター <3276> (JQS)なども、新興市場の値上がり率ランキングの上位に顔を並べた。
4月4日上場のエイチーム <3662> (東マ)が、今年一番の初値倍率2.7倍を示現したことなどが引き金となった。IPOも、4月中に明20日から5銘柄が上場予定にあるが、この直近IPO株人気は、その5銘柄への関心への高さの前触れかというと、どうもそうではないようである。
かつてIPOバブルとさえいわれた高人気化当時のように、前景気を煽る既上場の類似企業を買い上げなどはカゲを潜めている。一般市場の調整相場下、逆にIPOが高人気化したときの「値動きが速く、上値にシコリがない」と前置きしたIPO株買いの決めセリフもとんと聞かない。勢い直近IPO株買いの次善策でリスクを限定しているとすれば、IPO人気の強さの証明ではなく弱さの反映ということになる。
IPO人気が強いか弱いかを判断する正念場は、5月にくる。米国ナスダック市場にSNS最大手のフェイスブックがIPOされるからだ。フェイスブックに一点集中で、遠く日本の既上場の類似企業のディー・エヌー・エー(DeNA) <2432> (東1)、グリー <3632> (東1)などのネット株に乗り換えの動きが出て逆連動安するか、それとも先取って人気化するかなど、この動向が先行きを占うカギを握ることになりそうだ。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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