ホンダ、中国事業の中期戦略を発表 開発・生産体制等の現地化進める

2012年4月10日 17:51

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 ホンダの中国現地法人である本田技研工業(中国)投資有限公司(本社:北京)は10日、中国・北京にて中国事業の中期戦略について発表した。

 ホンダの発表によると、Hondaブランドでは、来年から2015年までの3年間で10機種以上のフルモデルチェンジ、新機種投入を予定。商品ラインアップの充実により、販売を着実に増加させ、2015年の販売台数は昨年実績からの倍増を目指す。

 また、今後はより中国の顧客にフォーカスし、中国の顧客に喜んでもらえる商品を数多く投入していく。さらに、中国においてもホンダの次世代革新技術「EARTH DREAMS TECHNOLOGY(アース・ドリームス・テクノロジー)」を搭載したエンジンに順次切り替え、2015年末までにHondaブランドのエンジンをすべて刷新する。これにより、中国自動車市場の各カテゴリーで燃費No.1を目指していく。

 ハイブリッド車については、今年、ホンダ独自の軽量・コンパクトなハイブリッドシステム「IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)」を搭載した「CR-Z」、「インサイト」、「フィット ハイブリッド」の3機種を発売する。現在、中国でのハイブリッド車生産の準備を進めており、基幹部品となるバッテリーやモーターなども中国で調達し、さらなるコストダウンを実現することで、より多くの顧客にホンダのハイブリッド車を提供できる環境を整備していく。

 IMA普及の次のステップとしては、中・大型車に適したハイブリッドシステムやプラグインハイブリッドシステムも中国に投入していく方針。電気自動車(EV)については、昨年から広州市で実証実験を開始した。この実験の結果を踏まえながら、今年末に広汽本田汽車有限公司で生産開始できるよう準備を進めているという。

 アキュラブランドについては、操る楽しさと燃費性能を両立した高効率・高出力のハイブリッドシステム「Sport Hybrid SH-AWD(Super Handling All Wheel Drive)」を採用する。また、究極の「走る楽しさ」と「環境」を高次元で両立した新型「NSX」は、アキュラブランドを象徴するモデルとして中国で発売する。今年発売する小型セダン「ILX」、小型SUV「RDX」をはじめ、「RLX」についても来年発売を予定し、商品ラインアップの強化を図っていく。また、来年以降、中国で需要が高い排気量が比較的小さなエンジンを搭載したモデルも順次投入する予定。

 研究開発の強化については、ホンダ中国デザインスタジオの設立を検討しており、合弁会社の研究開発チーム、中国のホンダの開発チーム、日本の研究所が協力し、中国の研究開発能力を大幅に増強する。これにより、中国の顧客の期待を超える商品を、中国で、中国人によって開発できる体制を、より強化していく。開発の現地化強化により、中国での部品調達も現地化を進める。コスト競争力向上のため、新たなローカルサプライヤーの採用を今後さらに増やしていく。

 さらに、東風本田汽車有限公司の第二工場の稼働を2012年7月に開始する。世界最先端の生産技術を導入し、優れた環境性能を実現するとともに、人が働きやすい先進工場を実現させる。そのほか、広汽ホンダは2014年の稼働開始を目指して第3ラインの建設計画を推進している。

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