イエローハットと出光興産が資本業務提携、自動車用品販売を強化

2012年4月4日 09:00

印刷

 イエローハットと出光興産は3日、同日開催の両社の取締役会において資本業務提携を行うことを決議し、同日付で提携に関する契約を締結したと発表した。出光興産がイエローハットに5%出資する。株式の取得金額は17億2,200万円。

 出光興産では、今後の省燃費自動車や電気自動車の普及に伴い、系列石油販売会社の燃料油以外での収益確保を自動車用品卸販売子会社アポロリテイリングと共に進めてきたが、国内石油需要の減少の加速化、カーアフターマーケットの競争激化により、さらなる業務改革や商品開発の必要性を認識していた。

 このような中、昨年11月21日付「イエローハットと出光興産の提携協議に関する基本合意のお知らせ」にて発表したとおり、イエローハットとアポロリテイリングにて仕入の共同化や新商品の開発、新店舗の共同開発を進めることで大きなメリットが生じると判断し、自動車用品の卸販売、店舗販売および商品開発にかかわる提携協議を進めてきた。その後も両社で協議を重ねた結果、出光興産がイエローハットの株式を取得することで両社の関係をより強固なものとし、スピード感を持って効果的に業務提携を進めていくことができるとの判断に至り、今回提携に関する契約を締結することで合意した。

 今後、イエローハットと出光興産は、アポロリテイリングを通じて消費者によりリーズナブルな価格での商品提供ができるように、共同仕入の実施によるスケールメリットの追求によりコスト削減を図る一方で、イエローハットの持つ卸売の機能・ノウハウを活用し、出光系列4,000店舗のサービスステーションを対象に直送体制の構築を進めていく方針。

 さらに、イエローハットの業界トップクラスの事業者として培ってきた商品供給や店舗運営のノウハウと、出光興産が展開する全国各地の出光SSの販売ネットワーク及び相互のブランド力等を持ち寄り、消費者のニーズにあった新商品やサービスの開発を検討していくとともに、新たな販売チャネルへの展開にも取り組んでいく予定。両社における年間取扱取引高については、当初3年をめどに約100億円を目指していくという。

関連記事