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基調は強いも『荒れる2日新甫』に備え全力投資避ける=犬丸正寛の相場展望
来週(4月2日~6日)は、新年度相場入り。基本的には、4~6月相場は強いとみてよいだろう。ただ、昔から、『2日新甫(しんぽ)は荒れる』といわれる。[写真拡大]
来週(4月2日~6日)は、新年度相場入り。基本的には、4~6月相場は強いとみてよいだろう。ただ、昔から、『2日新甫(しんぽ)は荒れる』といわれる。4月はその教えの「月」に当っている。波乱含みに対する心構えだけは持っておきたい。
2日新甫は、月の始めが月曜日でスタートすることをいう。明確な理由はないものの、昔から、2日新甫は荒れるといわれ、ベテラン投資家ほど注意して臨んでいる。
4月が荒れるとすれば、やはり、「政局」と、「北朝鮮の衛星打上問題」だろう。国民新党が消費税上げに反対して連立政権から離れた。消費税上げをめぐる国会審議では、与党の足並みの乱れを突いて野党の攻勢は勢いを増すだろう。連立を組んでいた国民新党との分裂のほかに民主党には、党内に不協和音が根強くある。大阪維新の会の台頭もある。政局が大きく動く可能性はある。
政治が不安定だとマーケットも安定しない。しかも、イラン問題で原油・ガソリン価格は値上りして景気、企業業績に圧迫懸念が強まっている。しかも、4月には電気料金の大幅値上げも控えている。4月中旬には北朝鮮の衛星打上も予定されている。国連を向こうに回しての強行打上。不測の事態が起きる心配なしとは言えない。
足元の予想1株利益(日経平均ベース)は443円ていど。これが、次期(2013年3月期)にどのていどまで上向くか。マーケットで期待されているような1株利益800~850円に、果たして到達するのか。原油高、電力料金値上げを抱えている今日、楽観的でよいのか。この点の見極めも重要である。
アメリカは第3次金融緩和期待、日本も第2次脱デフレ政策期待から、マーケットの下値不安は乏しいとみてよいだろう。ただ、既に、日米とも安値から3割近く上昇した相場。しかも、気になる材料が控えているため上値は重いだろう。3月期決算の発表が本格化して、企業業績の見通しが明確となるまでは全力投資を避け、小口の個別物色に徹するのがよいだろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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