Mozilla、Firefox で H.264 をサポートへ

2012年3月22日 11:50

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記事提供元:スラド

 taraiok 曰く、

 Mozilla 会長 Mitchell Baker 氏と同 CTO、Brendan Eich 氏は相次いでブログ上で従来の webM 支持路線を改め、Firefox などで H.264 のサポートする H.264 支持に転向すると表明した。両氏はこの方針転向により、ユーザーに課金されることはないという点も強調している (Mitchell Baker 氏のブログ記事Brendan Eich 氏のブログ記事本家 /. 記事より) 。

 インターネット上での動画の標準的なコーデックとして使用されている H.264 は、アップル、マイクロソフト、ソニーなどが特許を保有していることから、将来的なリスクがあった。そこで、Google が次世代のウェブ規格である「HTML5」で使用するオープンな動画コーデック形式として用意したのが「webM」である。Mozilla は、Firefox 誕生などの経緯で特許問題に苦しんだ経緯もあり、オープンソース路線である「webM」側に属していた。

 ここまでの詳しい経緯は Brendan Eich 氏のブログで触れられている。最初に現在の Firefox 系ブラウザで H.264 を再生する場合、Adobe の Flash 環境に依存している点に触れている。しかし、Adobe の Flash 環境は開発中止が続いているため将来性に不安が残る。またインターネット上に流れている動画のコーデックはほとんど H.264 であり、Mozilla が直接 H.264 をサポートしないと、Mozilla のモバイル OS「Boot to Gecko」や携帯端末用の「Firefox for Mobile」上で結果的に動画が見られなくなる。これは今後の携帯端末の市場で戦う上では実質的な敗北となり、最終的に H.264 は必要不可欠と判断したとしている。

 Brendan Eich 氏はブログで「オープンソースかソフトウェア特許の問題を取るかという選択ではわれわれは降伏したことになる。が、決して長期的なビジョンでのシェア獲得はあきらめない」と結んでいる。

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