ケンブリッジ大学、トナーを紙から除去する「レーザー・アンプリンター」を開発

2012年3月16日 19:03

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記事提供元:スラド

eggy 曰く、 ケンブリッジ大学の研究チームが、「レーザー・アンプリンター」を開発したとのこと。同装置は、紙を痛めることなく紙からトナーを取り除いて印刷内容を消すことができるそうだ(本家/.Extreme Tech記事)。

 レーザープリンターでは、印刷用紙に押し付けられたプラス電荷に、マイナス電荷が帯電されたトナーが付着して転写が行われる。一方の「レーザー・アンプリンター」では、ピコ秒(1ミリ秒間=10億ピコ秒)間隔の超短パルスレーザーでトナーを蒸発させて紙からトナーを除去するのだという。緑レーザーを使用することで、レーザー光は黒いトナーにのみ吸収され、紙のセルロース繊維を痛めることなく紙を透過することができるのだそうだ。

 研究者らが最終的に目指す目標は「レーザー・アンプリンター」でカーボンフットプリントを減少させることであるという。紙の製造により排出される二酸化炭素は年間で数百万トンにも及び、また再生紙の製造においては大量の水が必要となる。最悪のシナリオでも、同装置による紙のリサイクルから排出される二酸化炭素量は通常の製紙製造に比べて半分に抑えることができ、うまくいけば20倍も効率的になるとのこと。

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