産総研、発毛サイクルの「休止期」を維持する因子を発見

2012年2月5日 15:30

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記事提供元:スラド

pongchang 曰く、 産総研バイオメディカル研究所は、発毛サイクルの休止期を維持する因子として、シグナル分子であるFGF18が重要な役割を果たしていることを明らかにした。脱毛症の治療やむだ毛の抑制、再生医療などへの応用が期待されるとのこと。研究成果はJournal of Investigative Dermatology(米国研究皮膚科学会誌)のオンライン版に掲載された(プレスリリース論文概要)。

成長期、退行期、休止期の3相を周期的に繰り返す毛成長周期では、休止期の毛包幹細胞領域でFGF18が発現することがわかっていた。しかし、FGF18は骨や肺などの形成にとって重要な因子であるため、FGF18の遺伝子を欠失させた実験動物は健康な個体が成長できず、生理的機能は十分にわかっていなかった。今回は皮膚細胞で特異的にFGF18遺伝子が欠失するマウス(皮膚特異的FGF18遺伝子ノックアウトマウス)を作ることで、長期間にわたる詳細な解析を行った。野生型マウスで3週間から数ヶ月にわたって持続する休止期が、皮膚特異的FGF18遺伝子ノックアウトマウスでは1週間前後にまで短くなり、1回の毛成長周期が3~4週間で完了したという。これにより、長期間の休止期が持続するためにFGF18が必要であることが明らかになったとのことだ。

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