リチウムエナジージャパン、世界最大級の車載用リチウムイオン電池の生産体制構築へ

2011年12月13日 21:26

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栗東工場第二期工事完成予想図(画像:リチウムエナジージャパン)

栗東工場第二期工事完成予想図(画像:リチウムエナジージャパン)[写真拡大]

 GSユアサと三菱商事、三菱自動車工業の3社が力を結集して2007年12月に設立した大型リチウムイオン電池の開発・製造・販売会社リチウムエナジージャパン(本社:滋賀県栗東市、以下LEJ社)は13日、12月15日に栗東工場第二期工事を着工すると発表した。最大設備投資額は約300億円。

 LEJ社は現在滋賀県栗東市内に工場棟・テストセンターなどで構成する第一期工事を完了させ量産に向け準備している。今回の第二期工事用地はその隣接地となる。第二期工事では工場棟1棟の建設を計画しており、工場棟は2012年8月に建築を完了、その後順次生産設備を搬入し、2013年春に生産開始を予定している。従業員数は栗東工場第一期と第二期を合わせるとフル生産時には約1100人となる予定。

 第二期工事の敷地面積は46000m2、延床面積50000m2であり、年間の最大生産能力は約1.2GWhとなる。これは電気自動車用リチウムイオン電池LEV50(3.7V、50Ah)に換算して約650万セルとなり、三菱自動車工業の「i-MiEV」に換算すると約7.5万台分と非常に大きな生産能力を持つことになる。日本国内の自動車メーカー、および海外の自動車メーカーが発売を計画している電気自動車ならびにプラグインハイブリッド車などに対して、同工場で生産したリチウムイオン電池を供給する予定。

 LEJ社は2009年6月に滋賀県草津市にある草津工場において、世界で初めて車載用リチウムイオン電池の量産を開始し、京都工場では2010年12月から量産している。さらには2012年4月から栗東工場第一期において量産出荷を予定しており、草津、京都、栗東第一期、栗東第二期を合計した年間の最大生産能力はLEV50に換算して約1250万セル(約2.3GWh、「i-MiEV」に換算すると約15万台分)となることで、世界最大級の車載用リチウムイオン電池の生産体制が整うことになる。

 なお、栗東工場第二期の建設工事にあたっては、経済産業省の平成22年度「低炭素型雇用創出産業立地推進事業費補助金」に採択されており、最大88億円の補助金を受給する予定。

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