デンソー、カーナビ画面でスマホを操作する車載連携情報サービスを開発

2011年12月8日 12:42

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ARPEGGiO利用イメージ(画像:デンソー)

ARPEGGiO利用イメージ(画像:デンソー)[写真拡大]

  • ARPEGGiOの活用事例(施設検索)(画像:デンソー)

 デンソーは8日、施設検索や音楽再生などのスマートフォン用のアプリケーションを、スマートフォンの操作感を維持しつつ、車内で安全に据置型カーナビゲーションシステムのディスプレイ上で操作できるようにした車載連携情報サービス「ARPEGGiO(アルペジオ)」を開発したと発表した。同サービスは、近年スマートフォンユーザーが急速に増えている中、ドライブ中に安全性を損なうことなくスマートフォンの利便性を享受することを狙いとしている。

 ARPEGGiOの利用にあたっては、ARPEGGiO対応のカーナビが必要になる。ユーザーは、自分のスマートフォンに「ARPEGGiOアプリ」をインストールしておき、車に乗り込む際にARPEGGiOアプリを起動させておく。すると、スマートフォンとARPEGGiO対応のカーナビが自動的に無線(Bluetooth)で通信し、カーナビディスプレイ上に、ARPEGGiOで利用可能なスマートフォンのアプリケーションが表示される仕組み。

 走行中のスマートフォンの本体操作は、安全上の理由により、各国の交通規則や法令で禁じられている。ARPEGGiOは、単にスマートフォンの画面をカーナビのディスプレイに映し出すのではなく、デンソーが20年以上にわたりカーナビの開発・製造を通じて培ってきた長年のノウハウを活用し、車内において使用頻度が高いと考えられるアプリケーションを選定するとともに、アプリケーションをドライバーに見やすく表示するため、カーナビディスプレイ上の表示を車内での利用を想定した操作画面に変換して表示している。さらに、運転中であっても運転の妨げにならない様にアプリケーションの操作を制限するといった工夫を加えることにより、より高い安全性を確保している。

 ARPEGGiOは、来年日本でサービスを立上げ、以降世界展開をはかる予定。日本で先行投入されるARPEGGiOでは、現時点では、施設検索や目的地設定、スマートフォンに保存した楽曲やインターネットラジオの音楽再生、マイカーの燃費履歴の管理、mixiなどのソーシャル・ネットワークワーキング・サービス(SNS)サイトへの自車位置情報の登録などのアプリケーションの利用を想定している。

 取得する情報はコンテンツプロバイダー(提供者)が更新し、ユーザーはスマートフォンを通じてそれを入手するため、カーナビ自体は更新することなく、常に最新情報を入手することができる。またカーナビと連携するアプリケーションは、デンソーが選定した上で追加で導入していくため、ユーザーのニーズに応じたサービス内容へのアップデートが可能。さらに、ARPEGGiOは、軽量かつ様々なOS(オペレーティングシステム)への移植が容易なミドルウエアを有するため、あらゆるカーナビへ導入することが可能となっている。

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