グリー、KDDIと共同でDeNAを提訴 10億5000万円以上の損害賠償請求

2011年11月21日 17:31

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 グリーは21日、KDDIと共同で、本日、東京地方裁判所において、ディー・エヌ・エー(DeNA)に対して訴訟を提起したと発表した。主な訴求内容は、「不法行為に基づく損害賠償請求」で、10億5000万円以上(グリー:9億円、KDDI:1億5000万円)の損害賠償を求めている。

 今回グリーがDeNAを提訴するに至った理由は、 今年6月9日、公正取引委員会によって、DeNAが、特定のソーシャルゲーム提供事業者に対し、グリーが運営するソーシャル・ネットワーキング・サービス「GREE」を通じてソーシャルゲームを提供した場合には、当該ソーシャルゲーム提供事業者がモバゲータウン(DeNAが運営するソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて提供するソーシャルゲームのリンクを「モバゲータウン」のウェブサイトに掲載しないこととし、もって「GREE」を通じたソーシャルゲームの提供を妨害したという独占禁止法違反行為が認定されたことが発端となっている。

 グリーは、これまで、公正取引委員会による排除措置命令確定後、DeNAによる違法行為に対して、どのような対応を取るべきか慎重に検討してきたが、「公正取引委員会という国家機関が違法であると認定した行為に対し、当社として何等の法的措置を講じないことは、株主様に対する当社経営陣の責任遂行という点においても問題があること」や、「(DeNAの)違法行為は、当社の事業のみならず、数多くのソーシャルゲーム提供事業者、キャリアその他インターネット業界に対しても大きなマイナスの影響を与えており、その影響はいまだに続いていることから、健全な競争環境確保という点で大きな問題が継続していること」などを理由に、今回KDDIと共同でDeNAを提訴するに至った。
 

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