スーパーつるつるな表面加工、ハーバード大が開発

2011年11月17日 10:30

印刷

記事提供元:スラド

 capra 曰く、

 ハーバード大学の物質科学者らが世界で最も滑る表面加工を開発したそうだ (The Telegraph の記事本家 /. 記事doi:10.1038/nature10447 より) 。

 この表面加工は食虫植物であるウツボカズラにインスピレーションを受けて開発されたとのこと。ウツボカズラの壷型の葉の内側は水で満たされたスポンジのようになっており、これが壷に落ちた虫の足の油分をはじくため虫は中から上ってくることができないという。SLIPS (Slippery Liquid Infused Porous Surface) と名付けられたこの表面加工はテフロン (フッ素樹脂) の細孔に潤滑性の膜を固定することで極めて摩擦係数の低い表面を作ることに成功したとのこと。また、水と油両方をはじくことのできるオムニフォビシティ (omniphobicity) という珍しい性質も備えている。

 この技術を使えば、例えば原油などをパイプを通してより効率的に送ることが可能になると考えられるという。また、この表面加工を施した容器であれば、ジャムやケチャップなどの調味料も最後の一滴まで使いきることが出来るとのこと。ただしあまりに簡単に容器から出てしまうため、出過ぎてしまう危険性もあるとのことだ。

 スラッシュドットのコメントを読む | mainpage | サイエンス

 

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事