日野自動車、タイ洪水による被害状況を発表 部品の調達状況次第で国内工場にも影響

2011年10月28日 15:01

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 日野自動車は28日、タイで発生した洪水による被害について10月28日時点での状況を報告した。

 タイの同社子会社であるタイ日野製造(Hino Motors Manufacturing (Thailand) Ltd.)の3工場においては、社員及び建物・設備への被害は出ていない。一方、同社子会社であるタイ日野販売(Hino Motors Sales (Thailand) Ltd.)については、社員は無事だが、ラクシに所在する本社、バンサイに所在する部品研修センター、及び一部の市バス整備センターで浸水による被害が出ている。また、タイにおける仕入先と物流系統に被害が発生しているという。

 このため、タイ日野製造の日野ブランド車生産ラインにおいては、一部の部品の欠品により10月14日から10月28日まで稼動を停止している。また、タイ日野販売については、本社機能をタイ日野製造へ臨時に移管し、整備を中心に事業を行っている。
 
 一方、国内では、大中型トラックを製造する日野工場について、「現時点では影響は出ていないが、今後部品調達状況により生産への影響が考えられる」と報告している。小型トラックを製造する羽村工場についても、「現時点では影響は出ていないが、やはり部品調達状況により、今後生産への影響が考えられる」としている。

 また、トヨタ事業に関しては、「今後の生産についてはトヨタ自動車と調整の上、決定していくが、一部部品の欠品及びタイのトヨタ自動車の工場停止に合わせて、タイ日野製造のトヨタ車向け生産ラインを10月10日より稼動停止している」と報告している。さらに、国内の羽村工場のトヨタ車(SUV車)生産ラインにおいては、一部部品の欠品により10月24日から稼動時間の調整を行っているという。

 なお、今後の各生産ラインの稼動については、「状況を見ながら判断していく」としている。また、今回のタイにおける洪水による業績への影響については、「現時点では不明だが、今後業績に重大な影響を与えると判断した場合には速やかにお知らせする」と報告している。


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