気体による温室効果の発見から150年

danceman 曰く、　現在、温室効果ガスの排出量削減が重要な課題となっているが、気体によって温室効果が発生することを物理学者のジョン・ティンダルが発表してから今年が150年目になる(BBC Newsの記事、本家/.)。

ティンダル現象でも知られるジョン・ティンダルは、気体によって温室効果が生み出されることを実験により証明した。それ以前にも、大気の存在が地球の温度を上昇させることをジョセフ・フーリエが指摘していたが、ティンダルは温室効果を実証し、測定可能な装置を作成して実験を行ったという。同一の物質について数100回の実験を繰り返した結果、同じように光を透過する気体であっても、物質によって熱吸収量が異なることが確認された。ティンダルが発見した熱吸収量の大きな気体はエチレンであり、人間の活動により排出される二酸化炭素が地球温暖化の原因になることまでは予測されていなかったが、温室効果の基本的な仕組みは150年も前に明らかになっていたのである。

　スラッシュドットのコメントを読む | 地球 | mainpage | サイエンス

　関連ストーリー：
家畜のお食事を見直して地球温暖化への影響を軽減 2011年04月06日
EUの温室効果ガス排出量取引システムが侵入される 2011年01月23日
「ヒマラヤの氷河が2035年頃までに消失する」は誤りだった 2010年01月25日
「チーム・マイナス6%」が衣替え、「チャレンジ25キャンペーン」に 2009年12月20日
モルディブで海中閣議開催、地球温暖化の脅威を訴え 2009年10月21日
「温暖化ガス90年比25％減」は実現できるのか？ 2009年09月09日
二酸化炭素排出削減に向け、個人ごとに排出量を制限するという研究結果が発表される 2009年07月07日
地球温暖化の原因は人間活動？ それとも自然現象？ 2009年01月22日
地球温暖化は1730年代にも発生した 2008年08月11日
海に石灰を加えることで、大気中の二酸化炭素を吸収させる試み 2008年07月23日
アラスカの村、地球温暖化で訴訟起こす 2008年03月03日
バイオ燃料の生産で温室効果ガス排出量が増える 2008年02月12日
地球温暖化対策は待ったなしか? 2007年02月04日