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負極に昆布を使用すれば、リチウムイオン電池の容量が 10 倍に
記事提供元:スラド
eggy 曰く、
ジョージア工科大学及びクレムソン大学の研究者らによれば、電池の負極の製造に真昆布など褐藻類から採取したアルギン酸塩を使用することで、リチウムイオン電池の容量を 10 倍に増やすことができることが分かったという (technology review の記事、本家 /. 記事、DOI: 10.1126/science.1209150より) 。
従来の負極の作成方法は黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデン (PVDF) のような高分子接着剤を NMP 溶液で混ぜるというものだ。黒鉛の代わりにシリコン粒子を使用することでイオンをより多く吸着することができるのだが、シリコン粒子は充電すると 4 倍に膨れ上がってしまうため、PVDF に亀裂が生じ負極が損傷してしまう。そこで PVDF の代わりに海藻由来のアルギン酸塩を使用した場合、負極に損傷を与えることなくシリコン粒子を膨張させることが可能となるのだそうだ。またこのアルギン酸塩は水溶性であるため NMP 溶剤が必要でなくなり、製造コストの節減とより環境に優しい製造過程を実現することが可能となるのだそうな。
実用化の前に、シリコン負極の対となる、同量のリチウムイオンを吸着できる正極を開発しなくてはならないとのだが、従来の正極を使用してもリチウムイオン電池の容量を 30〜40 % 程度増やすことができるのだそうだ。
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2011年09月14日
※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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