パナソニック、ベトナムにスマホ向け樹脂多層基板「ALIVH」生産工場を建設

2011年9月8日 17:45

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 パナソニックエレクトロニックデバイスは8日、パナソニックベトナム有限会社と共同し、パナソニックエレクトロニックデバイスベトナム有限会社内に、新工場棟を建設し、スマートフォンなど高機能携帯端末向け樹脂多層基板「ALIVH(アリブ)」の生産を開始すると発表した。

 同社は、現在、海外では台湾(パナソニック台湾株式会社)において「ALIVH」を生産しており、2011年内に生産能力を従来(2010年実績)の4倍にあたる月産600万台(スマートフォン台数換算)に引上げる。一方、ベトナムの新工場においては、月産350万台(2012年8月)を予定しており、海外における生産能力を2012年内に、従来(2010年実績)の約6倍にあたる月産950万台へと拡大していく。

 同社によると、現在、世界の携帯電話市場では、一般携帯電話からスマートフォン(高機能携帯電話)へのシフトが急速に進んでおり、今後も大きな成長が見込まれている。スマートフォンにおいては、高機能を実現させるために実装される部品点数が飛躍的に増大しており、回路基板にはより薄く、より高密度を可能にすることが求められている。同社独自の樹脂多層基板「ALIVH」は、これらの市場ニーズに対応する回路基板として、市場から高い評価を得ているという。

 「当社は、スマートフォンなど高機能携帯端末のさらなる進化に不可欠なキーデバイスとして、『ALIVH』を最重点事業と位置付けている。今後もスマートフォンをはじめとする世界の携帯端末メーカーの要望に応えるために、積極展開していく」と同社はコメントしている。

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