レーザーで雨を降らせる技術

2011年9月5日 11:00

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記事提供元:スラド

 eggy 曰く、

 近い将来、レーザーを使って人工的に雨を降らせることが可能になるかもしれない。ジュネーブ大学の Jerome Kasparian 氏率いる研究チームが試験を行った (The Guardian の記事本家 /. 記事より) 。

 試験が行われたスイス、ジュネーブ湖付近のローヌ川の川岸で、空に向けて 133 時間レーザーを照射し続けたところ、レーザーのパルスが空気中に硝酸の粒子を作り出し、それが糊のように働いて水分子同士が結合、水滴となって再蒸発を防ぐことができたという。まだ雨として降らせるには水の粒は小さすぎるが、研究を続けることで将来的に「モンスーンを和らげたり、洪水を防いだりすることが出来るようになるだろう」と Kasparian 氏は語っている。

 中国では既に、国家プロジェクトとして気候を人工的に操作する研究が進められいるが、中国のやり方はドライアイスやヨウ化銀を積んだジェット機や起爆ロケットを打ち上げ、化学物質を散布して空気中の水分を結晶化させるというものである。一方でレーザーを使用した場合、「より正確に的を絞って長時間照射し続けることができるうえ、大量のヨウ化銀を空気中に散布することもない」とのこと。

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