大日本印刷、人体の水分に影響を受けないUHF帯ICタグ:ハンズフリーで利用可能に

2011年8月29日 15:19

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大日本印刷は29日、人の汗などの水分で通信感度が低下しないUHF帯ICタグカードを開発したと発表した。職員証などのUHF帯ICカードをリーダーにかざして読ませる必要がなくなり、カードをポケットに入れたまま入退場するといった使い方ができる。

大日本印刷は29日、人の汗などの水分で通信感度が低下しないUHF帯ICタグカードを開発したと発表した。職員証などのUHF帯ICカードをリーダーにかざして読ませる必要がなくなり、カードをポケットに入れたまま入退場するといった使い方ができる。[写真拡大]

 大日本印刷は29日、人の汗などの水分で通信感度が低下しないUHF帯ICタグカードを開発したと発表した。ポケットに入れたままの状態でも通信能力を保てるため、ハンズフリーで利用できるなど、利便性が大幅に向上したという。

 一般的にUHF帯の電波は、水分の影響を受けて通信感度が低下する傾向がある。人体から発生する水分によっても影響を受けることがあるが、同社はICタグの構造やアンテナの形状を工夫することで、人体に密着した状態でも水分の影響を受けず通信環境を良好に保つUHF帯ICタグカードを開発した。

 これにより、オフィスや工場への入退場時などにUHF帯ICカードをリーダーにかざして読ませる必要がなくなり、カードをポケットに入れたまま入退場するといった使い方ができるようになる。

 製品のUHF帯周波数は950MHzで、通信距離は1.0~3.0m。価格はロット5,000枚で、1枚あたり500円。

 同社は、教育機関や医療機関、工場などの入退場管理システムのほか、セキュリティシステムを扱うSI(システムインテグレーター)事業者などに販売する計画で、2012年度に年間5億円の売上を見込む。

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