ムーディーズ、日本国債の格下げに伴い、多数の邦銀を格下げへ

2011年8月24日 17:14

印刷

 ムーディーズ・ジャパンは24日、三菱東京UFJ銀行および三井住友銀行を含む、多数の邦銀を格下げし、一部の地方銀行の格付を据え置いたことを公表した。本邦法令上の格付付与日は8月24日。平均の格下げ幅は1ノッチ。

 また、みずほコーポレート銀行およびみずほ銀行を含む、みずほフィナンシャルグループの傘下行をAa3からA1に格下げし、同時に同格付を引き下げ方向で見直しの対象とした。

 今回の格下げは、ムーディーズが日本国債をAa2からAa3に格下げし、見通しを安定的としたことを受けたもの。また、「この格付アクションは、2011年5月31日に開始した格下げ方向の見直しの結論である」とムーディーズ・ジャパンはコメントしている。

 さらに、「この格下げは主に日本政府(サポート提供者)の格下げ、およびストレス状況下における政府から銀行システムに対するサポートについてのムーディーズの想定が低下したことを反映している。すなわち、今回の格付アクションには、1) 政府から銀行システムへのサポート提供の強い意思は保持されているものの、将来的な危機時において政府のサポート提供能力が低下しているとの懸念、および、2) 極度のストレス状況下において、当局がシステム上重要な銀行を優先して、支援提供の対象を選別する可能性が高まるであろうというムーディーズの想定を反映している」と、ムーディーズ・ジャパンは格付けの理由についてコメントしている。

関連記事