三洋電機、中国ハイアールに白物家電事業を売却 

2011年7月28日 18:48

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 三洋電機は28日、中国海爾集団公司(以下、ハイアール社)と家庭用・業務用洗濯機事業、家庭用冷蔵庫事業および東南アジア4カ国における白物家電販売事業を譲渡することについて、同日、基本合意に至ったと発表した。今後、両社は、2012年3月末までの段階的なクロージングに向けて、2011年9月末までに最終契約を合意締結するため、協議・交渉を進めていく。

 合意内容については、家庭用ならびに業務用洗濯機を製造・販売している「三洋アクア株式会社」、および家庭用洗濯機を製造している「湖南電機株式会社」の三洋電機が保有する株式をハイアールグループに譲渡する。

 また、家庭用冷蔵庫を設計・開発している「ハイアール三洋エレクトリック株式会社」、および家庭用冷蔵庫を製造している「ハイアール・エレクトリック・タイランド株式会社」の三洋電機が保有する株式をハイアールグループに譲渡する。

 さらに、東南アジアにおいて、冷蔵庫・洗濯機などの製造・販売を行っている「三洋HAアセアン有限会社(ベトナム)」、製造を行っている「三洋インドネシア株式会社」、販売を行っている「三洋インドネシア販売株式会社」、「三洋フィリピン株式会社」、「三洋セールス・アンド・サービス株式会社(マレーシア)」も同グループに譲渡する。

 また、ハイアール社に対して、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシアでの一定期間「SANYO」ブランドでの洗濯機・冷蔵庫を含む特定の白物家電およびテレビの販売を許諾する。

 三洋電機グループは現在、洗濯機事業においては、日本、中国、ベトナムその他東南アジア各国において製造・販売をしている。家庭用冷蔵庫事業においては、日本、ベトナム、インドネシアその他東南アジア各国および中東地域において製造・販売をしている。そして、2007年2月にハイアール社と合弁で家庭用冷蔵庫を設計・開発するハイアール三洋エレクトリック社を設立、また三洋電機も一部出資するタイのハイアール・エレクトリック・タイランド社では、タイ国内向けおよび日本を含めた輸出用の家庭用冷蔵庫の製造を行っている。

 事業の売却理由について、同社は、「三洋電機のこれらの洗濯機事業および家庭用冷蔵庫事業はパナソニックグループ内の重複事業となっており、構造改革が必要な状況だった。この度、事業の継続による雇用維持の観点等から種々検討した結果、これらの事業につきハイアール社に譲渡するという結論に至った」とコメントしている。

 ハイアールグループは1984年に創立し、中国の青島に本部を置く、コンシューマエレクトロニクス商品、白物家電商品を取り扱う国際的企業。2010年の全世界売上高は207億ドル。世界に24の製造拠点を持ち、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、湯沸かし器、キッチンアプライアンス 、カラーテレビ、コンピュータ、携帯電話やU-HOMEシリーズ商品の開発製造・販売を行っている。従業員数は約7万人。

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