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フェイスブック、11年の米ディスプレイ広告市場でヤフー上回る=米調査会社
米国オンライン広告売上高のトップ5社と売上高のシェアを示す表(出典:eMarketer「Facebook Passes Yahoo! in Display Advertising 」)[写真拡大]
米調査会社イーマーケッター(eMarketer)は20日、2011年の米国ディスプレイ広告市場で、SNS大手フェイスブック(Facebook)の売上高が前年まで首位だった米ヤフーを上回るとの予測を発表した。
同社によると、フェイスブックの11年ディスプレイ広告売上高は21億9,000万ドルでシェアが17.7%となり、前年まで首位だったヤフーの16億2,000万ドル(シェア13.1%)を上回る見通し。
フェイスブックの前年からの増加額は9億7,800万ドルで、シェア予想が2~4位のヤフー、グーグル、AOL、マイクロソフトの増加額を合計した数値を上回っており、フェイスブックの躍進が際立っている。
イーマーケッターの主席アナリストDavid Hallerman氏は声明で「フェイスブックの独特の広告形態に特に中小企業の広告主からの関心が強まっている。一部の広告主はダイレクトな反応を強く志向している」と述べている。
11年のシェア予想が3位のグーグルは、11年に初めてディスプレイ広告売上高が10億ドルを超え、シェアは9.3%となる見通し。イーマーケッターによると、グーグルのディスプレイ広告の売上高は、主に3種の顧客から成り立っているという。一つ目は、グーグルの顧客となっている大型の広告主、二つ目は、これまでは検索連動型広告に依存していたが、リーチを拡大しようと試みている中小企業、三つ目は、動画広告のリーチを広げようとしてYouTubeの利用を検討している大型ブランドのマーケティング担当者という。
David Hallerman氏はヤフーについて「11年の売上高が前年比13.6%の増と、堅調な増加を遂げているように見えるが、ディスプレイ広告市場全体の成長率は前年比24.5%となる見込みであり、グーグルやフェイスブックの成長率もヤフーを上回っていることを踏まえると、むしろ低調なパフォーマンスだといえる」と指摘している。
オンライン広告の米業界団体インタラクティブ・アドバタイジング・ビューロー(IAB)によると、10年のインターネット広告売上高は前年比15%増の260億ドル。そのうち、ディスプレイ広告のシェアは24%で、シェア46%の検索連動型広告に次ぐ第2位。前年から推移では、検索連動型広告のシェアが1ポイント低下したのに対して、ディスプレイ広告は2ポイント増加している。(関連記事:2010年の米インターネット広告売上高、前年比15%増の260億ドル:過去最高を更新)
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