KDDI、ウェブマネーにTOB 完全子会社化目指す

2011年6月10日 19:33

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 KDDIは10日、電子マネー「WebMoney」による決済サービスを手掛けるウェブマネーの完全子会社化を目指して株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。auの決済サービスとの一体化など、決済サービスの拡充を図る。

 同社によると、ウェブマネーの43.16%を保有するフェイスは全株をTOBに応募する契約を結んでいる。また、ウェブマネーも同日、TOBに対して賛同を表明している。

 TOBの買い付け価格は1株当たり32万7,000円で、TOB期間は13日から7月11日まで。買付予定数の下限は4万68株で、応募がこれに満たない場合は買い付けを取りやめる。100%取得したとすると買い付け総額は196億5,300万円となる。

 「WebMoney」はオンラインゲームサービス、音楽・映像等デジタルコンテンツ配信サービスなどの決済に利用されている。利用者は、コンビニエンスストアやインターネット上で「WebMoney」を購入し、決済の際に16桁の英数字で構成されるプリペイド番号を入力するだけで決済できる。個人情報の入力が必要ないことが特徴。

 KDDIはウェブマネーの子会社化によって、同社が既に提供しているauの決済サービスとの一体化、auショップでの対象者の電子マネーの販売、グローバル送金事業との連携、コンテンツ事業のアジア展開にWebMoneyを組み込むことなどを計画している。

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