日本政府にも独立した科学顧問が必要では?

2011年6月8日 19:40

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記事提供元:スラド

 あるAnonymous Coward 曰く、

 つい先日、駐日英国大使館主催のシンポジウムのために英国首席科学顧問のジョン・ベディントン卿が来日し、講演を行った(駐日英国大使館のニュース日本経済新聞)。そしてこのシンポジウムの結論としては、「日本はベディントンを必要としている」、つまり国民の信頼を構築するために政府から独立した科学的助言を行うための専門顧問が必要であるということだったらしい。

 日本では内閣参与や顧問、または第三者委員会の設置という手段があるわけだが、時の政権の任命であり、総理大臣周辺の人物が選ばれやすいことを考えると独立した組織からの助言という状態とはほど遠い状態にある。

 この件については、SciencePortalでも日本にも首席科学顧問が必要では?という記事で取り上げられているのだが、ここでは福島第一原発2号機の格納容器圧力抑制室で爆発が起きた3月15日の例が取り上げられている。

 日本においては、枝野官房長官が

 2号炉の方で『ポン』というような音がしたという事態が生じた。小規模の水素の爆発が起こったか、何らかの爆発的事象が起こり、その結果として、圧力部分の一部が若干の破損をしたのではないかと思われている。ここから若干の放射性物質が気体として流出をしていることが推察をされている状況

 という発表を行ったわけだが、ベディントン卿は同じ状況に対して格納容器の一つに亀裂が発生した事実が認められた、という情報が日本時間午前5時ごろ届いた」と明言し、

 最悪のシナリオは、炉心溶融によって核燃料が格納容器に落下、コンクリートなどと反応し爆発、放射性物質が500メートル上空に上昇する

 30キロ圏外には全く問題はない、なぜならチェルノブイリ事故では黒鉛炉心が火災を起こした結果、炎上物質は3万フィート(約3キロ)上昇し、それも何カ月も続いたのに、避難区域は約30キロ。30キロ圏外では放射性障害を受けたことを示す証拠は見つかっていない

 という助言を行っている。

 どちらが正しいかというのはさておき、より明確な説明はベディントン卿であると思う。これが当時の国民が聞きたいことではなかっただろうか?

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