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相場は良い時も悪い時も先に行って待つ=犬丸正寛の相場格言
相場がせっかちということではありません。商売やビジネスとまったく同じです。先を読んで、少しでも早く売れる商品を開発し市場に出すことが事業で勝つことにつながります。[写真拡大]
■相場は良い時も悪い時も先に行って待つ
相場がせっかちということではありません。商売やビジネスとまったく同じです。先を読んで、少しでも早く売れる商品を開発し市場に出すことが事業で勝つことにつながります。もちろん、2番手、3番手でやるという方法もあるでしょう。先に走ったライバルの劣る点を見極めたうえで手がけるというやり方です。かつては、それも通用しました。しかし、花の命は短いのと同じように、商品寿命が非常に短くなっている今日では、ゆったり構えていたのでは間に合いません。遅れて市場に出していたのでは、商品の命は終わっているかもしれません。しかも、今はライバルが国内だけではないのです。手ごわい韓国も中国もいるのです。
相場も同じです。ネット売買が活発となり、手数料も安くなった今日では、「短期売買」のウエートが高まっています。仮に、中長期投資のどっしり型の人であっても、短期売買で形成される株価を無視すると仕込みのタイミングを間違うことになります。とくに、短期売買が中心の今のような相場においては、常に、早めに材料や環境を織込んで行きます。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、日経平均は、僅か3営業日で21.1%も下げました。16年前の阪神淡路大震災のときは、同じ21%ていどを下げるのに6ヶ月かかっています。もちろん、今回の震災が大きかったということはあります。しかし、それだけではありません。今のネット売買中心の相場では、良いことも、悪いことも短期間のうちに一気に織込んでしまう超スピードの相場です。だから、大震災で先に下げた相場は、4月には底堅く推移しているのです。実際の景気、企業業績がどうなるかを待っているのです。
大震災の下げでつけた日経平均の安値8227円を下回るような景気、企業業績の悪化が到来するとみれば、また下げ始めるはずです。今は、残念ながら景気、企業業績良くなることに対し、先に行って待っている状態ではありません。経済の健康状態を見極めようと待っているところです。日々の相場の動きと経済の動きから目を離すことができない大切なときです。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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