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日立、HDD事業のHGSTを米WDに43億ドルで売却
日立製作所は7日、ハードディスクドライブ(HDD)製造子会社の日立グローバルストレージテクノロジーズ(HGST)をHDD大手の米ウエスタンデジタル(WD)に約43億ドル(約3,500億円)で売却することで合意したと発表した。
同社によると、WDはHGSTの持株会社であるヴィヴィティテクノロジーズの全株式を現金35億ドルとWDの株式2,500万株(7億5,000万ドル相当)で取得する。買収の手続きは、規制当局などからの承認が得られれば9月末までに完了する見込み。
取引が成立すれば、日立はWDの発行済み株式の10%を保有することになる。また、日立から2名がWDの取締役に就任する予定。HGSTのスティーブ・ミリガン社長兼最高経営責任者(CEO)は、WDの社長に就任する。
WDの社長兼最高経営責任者(CEO)のジョン・F・コイン氏は今回の買収について声明で、「このステップは、研究開発力の強化、豊富な製品ポートフォリオの革新と拡充、包括的な市場カバレッジ、コスト構造と市場競争力を強化する規模という恩恵をもたらすと信じている」として、競争力の強化に期待を示している。
米調査会社アイサプライによると(同社リリース)、今回の買収が成立すればWDのHDD世界シェアは49.6%となり、2位のシーゲートのシェア29.4%に20.2ポイントもの差をつけることになる。アイサプライは、WDがこれまで手薄だった法人向け市場でのシェア獲得も可能になると指摘している。2010年10-12月期のWDの法人向けHDD出荷は1%に満たないが、シーゲートは65%、HGSTは27%を法人向け市場に出荷している。また、HGSTは法人向けに利用率の高い3.5インチと2.5インチのSATA、SASのHDDを手掛けている。
日立は、2002年末に米IBMのHDD事業を20億5,000万ドル買収し、HGSTとして2003年1月1日から営業していた。
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