強い中にも『波乱の芽を含んだ相場』=犬丸正寛の相場展望

2011年2月18日 20:34

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

来週(21日~25日)は、強い中にも『波乱の芽を含んだ相場』だろう。企業業績の好調とNYダウの強さに支えられて、日経平均は、まもなく昨年4月以来の1万1000円台回復が見込まれる。

来週(21日~25日)は、強い中にも『波乱の芽を含んだ相場』だろう。企業業績の好調とNYダウの強さに支えられて、日経平均は、まもなく昨年4月以来の1万1000円台回復が見込まれる。[写真拡大]

■反落が来てもよいように回転を利かした投資を心がけたい

  来週(21日~25日)は、強い中にも『波乱の芽を含んだ相場』だろう。企業業績の好調とNYダウの強さに支えられて、日経平均は、まもなく昨年4月以来の1万1000円台回復が見込まれる。

  本来なら菅内閣にとっても支援材料となるところ。しかし、国民の内閣支持率は20%台へ下がり、しかも、心配されていた党内部の亀裂が目立ってきた。とくに、今の政権では外交については、アメリカとの関係を悪化させないように努力するのが精一杯。北方領土問題では、ロシアに振り回されている。トヨタ自動車 <7203> に極東に工場進出してもらって、ロシアとの関係を地ならしをしてもらうことしか打つ手がないのかもしれない。政治より経済である。

  もしも、内閣総辞職となっても、相場には大きくは響かないだろう。マーケットは期待していないから、ずるずると行くより、新しい政権となることを好感するだろう。むしろ、日本の政局よりアメリカの動きのほうが心配だ。アメリカは景気刺激に対し、「アクセル」を踏み続けている。その反動で「財政赤字が過去最大」という報道が見られるようになってきた。

  だからといって、一気にブレーキを踏むようなことはないだろう。ただ、踏み続けてきた「アクセル」ペダルから足を放すことは考えられる。これ以上の加速は必要ないとの姿勢が見えたらNYダウは反落する可能性がある。すでに、中国はアクセルペダルから足をはずし、ブレーキペダルへ足を掛けている。日本の好業績は中国のアクセル踏み込みによって好調を持続してきただけに無視はできない。

  引き続き、個別の材料株相場の展開である。決して、腹いっぱい買ってはいけない。いつ、反落が来てもよいように回転を利かした投資を心がけたい。配当利回りの良い銘柄については下値を丹念に仕込んで行くのがよいだろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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