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現代を生き抜くためのノウハウ満載!中小企業IT活用実践手法:第1回 中小企業の経営課題を解決するIT活用の有効性
■新連載『現代を生き抜くためのノウハウ満載!中小企業IT活用実践手法』
この度、新連載として『現代を生き抜くためのノウハウ満載!中小企業IT活用実践手法』と題して連載コラムをスタートします。
①中小企業の経営課題を解決するIT活用の有効性
②経営環境変化に対応するためのIT時代の潮流
③IT化を失敗させないための経営戦略策定方法
④経営戦略を中核にしたIT戦略策定方法
⑤IT導入時の投資対効果算定の考え方
⑥IT導入の失敗しない社内体制とその対応方法
⑦最新のクラウド・コンピューティング活用方法
⑧IT活用の人材不足を解決方法
⑨ツイッタ―などのソーシャルメディアマーケティングの実態
⑩経済産業省IT経営力大賞事例企業紹介1(時計修理、販売業)
⑪経済産業省IT経営力大賞事例企業紹介2(食品製造業)
⑫経済産業省IT経営力大賞事例企業紹介3(精密加工業)
⑬経済産業省IT経営力大賞事例企業紹介4(建設業)
⑭中小企業の生産性向上と競争力強化策におけるIT経営
⑮IT経営を支援する支援者とその活用法
以上の通り、解り易くしかも実践的なコラムにしますのでこうご期待ください。
■中小企業の経営課題の発生原因
今回は第1回目で「中小企業の経営課題を解決するIT活用の有効性」についてご紹介していきましょう。
昨今、我が国の全事業者約99.7 %を占める420万社(平成20年度時点)の経営環境が米国のサブプライム問題から端を発したリーマンブラザースの経営破綻から受けた影響は計り知れないものでした。
大企業を頂点とする製造業の系列化や下請け構造の中で戦後の高度成長期に支えられ、幾多の経営危機を乗り越えてきた中小企業でさえも影響が甚大であったといえるでしょう。
またそれ以前からも中小企業の足元を見ると、年々12万社ごとに減少している状況下で大企業と比べ、経営資源(ヒト・モノ・カネ)の三つの制約から大量生産(スケールメリット)によるコスト優位性を差別化とする事業構造が基本的に難しいとされています。そのため、必然的に必要資本が小額で済む分野で事業を行ってきました。
結果的に見れば、海外のコスト低下製品などへの輸入参入障壁は低くなり外資系企業と熾烈な技術、販売、コストなどの直接的な競争を日々行うことにつながってしまっています。
それらを解り易い言葉で理解して頂くために、次に少し古いデータになりますが、中小企業経営者の考える経営課題を東京商工会議所が19年度に行った調査結果を紹介します。
■中小企業の直面している経営上の問題やお困りの点とITとの関連性
「貴社において、直面している経営上の問題やお困りの点」の回答結果(調査:東京商工会議所299社の企業経営者アンケート調査1位から5位までを抜粋)
①同業者との競争激化:(42・1%)1位
②販売価格の低下・上昇難:(37・5%)2位
③需要の低迷(34・1%)3位
④従業員の確保難:(31・4%)4位
⑤原材料の不足・価格の上昇:(22・1%)5位
このデータから、中小企業をはじめとして経営課題を解決する方向性はどのようなものがあるのか?
それは、外部の環境が激変する時代には内部の経営資源を最大限有効にヒト、モノ、カネにさらに情報技術、いわゆるITを戦略的に利用・活用し、経営課題解決を行い経営力強化を積極的に行わなければいけない時代となったと言えるでしょう。
しかし中小企業の方々からはITは残念ながら今まで、誤解されてきたようです。
それは、“IT”(アイティー)という言葉を聞くと「導入に時間が掛かる」「非常に高額」「何か難しいもの」というように特殊なものと考えられてきました。
そこで、次回はそれらのITに関する導入前と導入後の課題を解決するために『経営環境変化に対応するためのIT時代の潮流』についてお話していきましょう。是非、お楽しみに!!
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