DEOS協会がディペンダビリティ技術の認証制度を世界に先駆けて開始

プレスリリース発表元企業:一般社団法人 ディペンダビリティ技術推進協会

配信日時: 2015-06-17 11:00:01



- IPA/SECのガイドラインを活用しグローバル品質の認証制度を目指す -

一般社団法人ディペンダビリティ技術推進協会(所在地:京都府京都市、理事長:所眞理雄、以下:DEOS協会)は、この度、ディペンダビリティ技術に関する新たな認証制度(DEOS認証制度)を開始いたしましたので、発表いたします。

DEOS認証は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)・CRESTのDEOSプロジェクトの研究成果をもとに、ディペンダビリティ技術の普及に役立つ製品、システム、教育コンテンツ等に対して、認証を授与するものです。本制度は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA) 技術本部ソフトウェア高信頼化センター(SEC)により定められた「ソフトウェア品質説明のための制度ガイドライン(1)」に則り構築されました。DEOS認証の第一弾として、主要技術の一つであるD-Case(2)に関する認証をスタートし2件の認証をしたことも発表いたします。
D-Case以外の技術についても順次整備すると同時に、国際標準化(3)の動向も取り入れた国際的な認証制度を目指します。なお、今後3年間で20社30件の認証を目指します。

D-Case認証取得(2015年6月17日現在)

D-Case教材認証:
株式会社デンソークリエイト 殿
認証対象:D-Caseトレーニング構造編
「D-Case教育シラバス(4)」に基づき製作された教育教材に対する認証

D-Caseツール認証:
株式会社チェンジビジョン 殿
認証対象:astah* GSN
「D-Case構文定義書(5)」のうち基本D-Case構文定義を満たすツールに対する認証

【DEOS認証制度開始に寄せられたコメント】
独立行政法人情報処理推進機構 技術本部ソフトウェア高信頼化センター 所長 松本 隆明 様

DEOS認証制度の開始を歓迎いたします。品質の説明力の強化の視点から客観的に品質を確認する事が求められる時代になって来ました。IoT時代の重要な技術であるディペンダビリティ技術分野において、初めての認証制度がスタートすることは非常に意義のあることだと思います。
IPAは制度ガイドラインに基づく認証制度が、今後も多方面に普及展開していくことを期待しています。

一般社団法人TERAS 理事長
学校法人・専門学校 HAL東京 校長 鶴保 征城 様

ディペンダビリティにはセーフティ・セキュリティを始め多様な技術が必要とされ、これらを相互に扱う事が出来る仕組みの確立やエンジニアの育成はグローバルに発展すると考えており、私どもが手掛ける事業においても大変重要な技術であります。今回ディペンダビリティに関する認証が日本から始まることで、技術立国としてのイニシアティブに貢献される事を期待します。

株式会社デンソークリエイト 代表取締役社長 林 修吉 様

ディペンダビリティに関する技術は車載ソフトウェア開発においても必須の技術になると考えています。認証制度はディペンダビリティに関連した技術の有効性を判断する上で有効であり、当社も認証制度を活用して正しい技術の普及発展に貢献していきたいと考えています。

株式会社チェンジビジョン 代表取締役社長 平鍋 健児 様

ディペンダビリティ、もしくは「安心性」は、日本が国際社会の中で競争力を持って中核とすべきコンセプトであり、D-Caseはそれに説明性を与える新しい技術です。製造業でのIoTの発展のみならず、金融基幹業務などノンストップの運用が不可欠な業務でもその重要性が高まるでしょう。当社はD-Caseツールベンダーとして、この認証による技術普及に貢献していきます。

DEOS認証制度の概要は、別添資料をご参照ください。


(1) ソフトウェア品質説明のための制度ガイドライン https://www.ipa.go.jp/sec/reports/20130612.html
製品・システムの品質を第三者が確認する制度を設ける際の要求事項等を、公正性および整合性の確保の観点からまとめたもの。
(2) D-Case(ディーケース) http://deos.or.jp/technology/dcase-j.html
開発、運用、保守、廃棄などのシステムライフサイクルを通じて、システムのディペンダビリティをステークホルダが合意し、社会に説明責任を果たすための手法とツール。
(3) 国際標準化
DEOS協会の活動の一つとして、標準化部会(主査:木下佳樹(神奈川大学))による国際標準の策定(IEC 62853:Open Systems Dependability)への積極的な関与が挙げられます。協会員が標準化団体においてオープンシステムディペンダビリティのグループへ中心メンバとして参画することで、日本の知識と技術が国際標準に反映されつつあります。
(4) D-Case教育シラバス   http://deos.or.jp/link/obj/pdf/D-Case_syllabus_v1.11.pdf
D-Case教育を行う際の科目の構成と概要を定義しまとめたもの。
(5) D-Case構文定義書   http://deos.or.jp/technology/obj/pdf/dcasesyntax_v1.0.pdf
D-Caseの構文定義を明確化したもの。

【一般社団法人ディペンダビリティ技術推進協会】 http://deos.or.jp/
2013年、ディペンダビリティ技術の研究、開発、実証、評価、普及、標準化などの事業を推進することで、より安心、安全、快適な社会の実現に貢献することを目的に設立された協会。

■本件に関するお問合せ先:
DEOS協会 担当 認証部会 主査 高村(株式会社アトリエ) Mail:info@deos.or.jp
[事務局] 〒604-0857 京都府京都市中京区烏丸通二条上ル蒔絵屋町280番地
インターワンプレイス京都8F (株式会社アックス内)

別添
[DEOS認証制度]
DDEOS協会がディペンダビリティ技術の普及を目的として定めた、製品、システム、教育コンテンツなどに対して認証を授与する制度。

制度開始日:2015年6月17日(水)
認証の種類(2015年6月17日現在):
- D-Case認証
- D-Case教材認証
- D-Caseツール認証
今後対象技術を拡大する予定

D-Case概要
D-Case の研究開発は、欧米で高い安全性が要求されるシステムの開発運用において提出が義務付けられるまでに普及している安全性ケース(Safety Case)をもとにして始まりました。安全性ケースとは、テスト結果や検証結果をエビデンスとし、それらを根拠にシステムの安全性を議論し、システム認証者や利用者などに保証する、あるいは確信させる(assure)ためのドキュメントです。近年、安全性だけでなくセキュリティやディペンダビリティなども対象として使われ始めており、その場合、セキュリティケースやディペンダビリティケースと呼ばれます。これらをアシュアランスケースと総称します。安全性ケースにおいて用いられるエビデンスを元にした議論・保証という考え方は、オープンシステムのディペンダビリティを達成するために重要であると考え、オープンシステム・ディペンダビリティの考え方で発展させることでD-Caseが生まれました。

※詳細は後日DEOS協会ホームページにて公開予定 http://deos.or.jp/


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