モバイル業界がGSMA Embedded SIM仕様を活用してモノのインターネットの成長を加速

一流のモバイル通信事業者、SIMベンダー、モジュールメーカーがGSMA Embedded SIM仕様に準拠したソリューションを導入、新しい調査によると仕様導入でM2M市場の成長が2020年までに34パーセント向上

（アラブ首長国連邦ドバイ）- （ビジネスワイヤ） -- GSMAはモバイル360シリーズ・中東カンファレンスで、大手モバイル通信事業者のAT&T、エティサラート、NTTドコモ、テレフォニカ、ボーダフォン、そしてSIMおよびモジュールメーカーのジェムアルト、ギーゼッケ アンド デブリエント、モルフォ（サフラン）、オベルチュール・テクノロジーズ、シエラ・ワイヤレス、テリットの全社が、GSMA Embedded SIM（エンベデッドSIM）仕様に基づいたソリューションをリリースしたと発表しました。Embedded SIMは、機器間（M2M）通信デバイスのリモート無線プロビジョニングのための仕様です。ほかにもエリクソン、ジャスパー、テレノア・コネクションを含む通信事業者やエコシステムのパートナー企業が、同仕様に準拠したソリューションの提供を確約しています。

GSMA最高技術責任者（CTO）のアレックス・シンクレアは、次のように述べています。「私たちは、M2M市場の成長を加速できる単一共通の世界的な仕様の下、すべての関係者を結集することを、常にビジョンとして掲げていました。またGSMA Embedded SIM仕様が事実上の業界標準となることを目指してきました。業界全体で導入されれば、業界の長期的な成長と発展の道筋をつけることができます。M2Mコミュニティーが、この仕様を利用して事業を進める体制が整ったというニュースを歓迎します。」

今回の発表で、業界が単一共通の相互運用性がある仕様へと動いていることが明確になりました。この仕様により、M2M市場の成長を加速し、占有的なソリューションが引き起こす断片化を減らすことができます。ビーチャム・リサーチの独立した調査もこれを裏付けており、業界全体がGSMA Embedded SIM仕様を直ちに採用・導入した場合、2020年まで市場の成長を34パーセント高めることができると見積もっています。

モバイルネットワーク事業者はGSMA Embedded SIM仕様により、コネクテッドカーやスマートメーターなど、密閉されていることが多いM2M接続機器で拡張性と信頼性、安全性のある接続を提供できます。また、通信事業者による無線を介したプロビジョニングと管理を促進し、最終顧客にサービス提供の柔軟性をもたらすことができます。GSMA Embedded SIM仕様は、共通の世界的アーキテクチャーを推進することで、コスト削減と効率性向上を実現し、急成長を遂げるM2M市場をさらに加速させます。GSMAインテリジェンスによると、同市場は今年、世界の接続数が2億4400万件に達する見通しです。

仕様の採用がM2M市場を加速し、IoTの成長を支援

ビーチャム・リサーチの「GSMA Embedded SIM仕様がモバイル対応M2M業界にもたらすメリット分析」と題された独立した新報告書は、GSMA Embedded SIM仕様がただちに採用・導入されると、2020年まで組み込みM2M市場の成長を最大34パーセント加速できることに注目しています。それにより、モバイル通信事業者は2020年だけで、接続による収入を約89億米ドル生み出すことができます。ビーチャム・リサーチは、GSMAの技術仕様が2014～2015年の間に事実上の業界標準として採用された場合、M2M向け組み込みSIM市場における世界の接続数が、約4億7800万件から、2020年までに6億3900万件に達する可能性があると推定しています。同社は、自動車分野がこの成長で最前線に立つほか、消費者向け電子機器分野でも広く採用が進むと予想しています。

テスト仕様を利用可能にして市場に保証を提供                                                                    

GSMAは、リモートプロビジョニングのソリューションプロバイダー向けに、Embedded SIMテスト仕様を公表しました。このテスト仕様で、異なる組み込みSIMリモートプロビジョニングシステムの機能が、GSMA Embedded SIM技術仕様に準拠していることを保証できます。またGSMAは、リモートプロビジョニング・サブスクリプション管理のサービスプロバイダー向けにセキュリティー認定制度を開始し、強固なセキュリティーと製品の完全性に関する要件を、確実に維持できるようにしています。

モバイル360シリーズ・中東イベントでEmbedded SIMを紹介

GSMAは、今週ドバイで開催されるモバイル360シリーズ・中東カンファレンスで多数のデモを行ない、GSMA Embedded SIM仕様を紹介します。モバイルエンターテインメントを紹介するインタラクティブな拡張現実の展示、車載テレマティクス、そしてコネクテッド保険契約といった関連サービスなどの実演が予定されており、参加者はEmbedded SIMが未来のコネクテッドカーに与える影響を体験できます。モバイル360シリーズ・中東に関する詳細情報については、http://www.mobile360series.com/middle-east/をご覧ください。

GSMAのEmbedded SIMに関する詳細情報については、http://www.gsma.com/connectedliving/connected-living-mobilising-the-internet-of-things/をご覧ください。

ビーチャム・リサーチの報告書をダウンロードするには、http://www.gsma.com/newsroom/wp-content/uploads/BRL-Benefits-Analysis-GSMA-Embedded-SIM-Specification-2014.pdfをご覧ください。

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準拠ソリューションを提供するパートナー企業の発言：

AT&T

AT&T新興デバイス担当バイスプレジデントのクリス・ペンローズ氏は、次のように述べています。「AT&TはグローバルSIMを最初に展開した通信事業者です。このグローバルSIMは、多国籍組織が単一のプラットフォームを利用して、世界中のM2Mデバイス、機械、自動車を無線接続できるように設計されています。GSMA Embedded SIM仕様を基盤としているのは、業界に最大の利益をもたらし、Embedded SIMの導入を加速できるのは、統合ソリューションであると信じているからです。」

エティサラート

エティサラート・グループ最高デジタルサービス責任者のKhalifa Al Shamsi氏は、次のように述べています。「M2Mサービス向けEmbedded SIMの展開に貢献する先駆的企業の1社となることができ、心躍る思いです。このソリューションがIoTとM2Mの世界的な需要の道を開く可能性があることが明確だったため、エティサラートは、2012年の早い段階から自動車メーカーと協力してきました。エティサラートは中東で初めて、GSMAのM2M向けEmbedded SIM仕様に準拠したeSIMを提供し、現在モノのインターネット分野をリードしています。」

ジェムアルト

ジェムアルトのオンデマンド接続ソリューション担当バイスプレジデントのベノア・ジョフリー氏は、次のように語っています。「ジェムアルトは、GSMA Embedded SIM仕様の導入によって、M2M市場の成長が大きな恩恵を受けると考えています。当社のM2Mソリューションは、GSMA仕様に準拠しています。この相互運用性がある仕様を利用した商用プロジェクトに分かりやすいロードマップがもたらされ、M2M業界の需要増加に対応できることを心からうれしく思います。」

ギーゼッケ アンド デブリエント

ギーゼッケ アンド デブリエントのグループ担当シニアバイスプレジデントで、電気通信業界部門担当ヘッドを務めるCarsten Ahrens氏は、次のように述べています。「ギーゼッケ アンド デブリエントは、GSMA Embedded SIMがM2M市場の成長に貢献すると信じているので、この取り組みを歓迎します。商用プロジェクトとGSMA仕様の開発でMNOパートナーと緊密に連携し、セキュアな無線サブスクリプション管理の提供で先頭に立てることを誇りに思います。これでGSMA仕様に対応した当社初のソリューションの提供開始と、当社が早くも商用展開していることを発表できます。」

モルフォ（サフラン）

「モルフォが、M2Mエコシステムを対象としたGSMA Embedded SIMソリューションに参加していることは、当社が市場ニーズに対応すべく、このプロジェクトに継続的に取り組んでいることを示しています。この共同プロジェクトに積極的に参加し、新しいGSMA仕様を活用したソリューションを商用提供していることを誇りに思います。私たちは、世界中の人々の生活をシンプルかつ安全にできるソリューションの提供に心を砕いています。」

NTTドコモ

NTTドコモ、M2Mビジネス部長の谷直樹氏は、次のようにコメントしています。「当社は最近、さまざまな国際通信事業者のM2Mデバイス向けモバイルネットワークで利用できる日本初のeSIMを導入しました。世界でEmbedded SIMの導入を加速できるのは統合ソリューションだと考えているため、GSMA Embedded SIM仕様をベースにしています。eSIMによって、製造と在庫管理の業務を簡素化し、世界のM2M企業に大きなメリットを生み出せると確信しています。」

オベルチュール・テクノロジーズ

オベルチュール・テクノロジーズ（OT）の電気通信事業部門担当マネジングディレクターのCedric Collomb氏は、次のように語っています。「M2M市場は、GSMA Embedded SIM仕様の大きな恩恵を享受するでしょう。M2Mエコシステムの全関係者が共通仕様を採用すれば、何十億台ものM2Mデバイスの導入が後押しされ、市場の不要な断片化を防ぐことができます。OTはGSMA Embedded SIM仕様を喜んで受け入れるつもりです。すでにGSMA仕様に準拠した一連の製品とプラットフォームを発表しています。このためOTのGSMAソリューションを選ぶお客さまは、将来も確実に使い続けられるソリューションを導入できます。」

シエラ・ワイヤレス

シエラ・ワイヤレスの市場開発担当バイスプレジデントのOlivier Beaujard氏は、次のように述べています。「当社の多数の3G・4G LTE対応M2M製品と自動車製品は、GSMA Embedded SIM仕様に準拠しており、市場に投入する準備が整っています。私たちはGSMAや業界のパートナーと密接に連携して、世界的に認知されたソリューションを順守した製品を開発しました。このソリューションにより、市場の不要な断片化を避けると共に、M2Mおよび自動車市場の急成長を促進できます。」

テレフォニカ

テレフォニカのグローバルマネジングディレクターを務めるSurya Mendon_a氏は、次のようにコメントしています。「GSMAと3年以上協力し、相互運用性を備えた独自のEmbedded SIMソリューションに取り組んできました。当社は1年以上前に、M2Mワールド・アライアンスのパートナーと相互運用性がある製品を市場に投入しており、すでに何万ものSIMが導入されています。今回この製品が、新しいGSMA Embedded SIM仕様と完全に適合していることを発表でき、うれしく思います。M2M市場が急成長を遂げるにつれ、さらに大きな可能性がもたらされるでしょう。」

テリット・ワイヤレス・ソリューションズ

テリット・ワイヤレス・ソリューションズ最高製品責任者のフェリックス・マーシャル氏は、次のように語っています。「機器間アプリケーションと自動車アプリケーションは独自の環境的な要件があるため、業界品質のSIMソリューションが長らく求められていました。当社は並外れた製品品質と信頼性の提供に取り組んでいるので、その延長として、GSMAが標準化されたEmbedded SIM仕様を開発したことに感謝しています。また仕様の定義に参加し、この仕様に基づいた商用ソリューションを提供する最初の企業の1社となることができ、大変うれしく思います。」

GSMAについて

GSMAは世界中のモバイル通信事業者を代表する団体です。GSMAは220カ国以上にわたり、モバイル事業約800社、携帯電話機および端末メーカー、ソフトウエア企業、機器プロバイダー、インターネット企業のほか、金融サービス、ヘルスケア、メディア、運輸、公益などの業界の組織など、広範囲なモバイル・エコシステムを構成する250社を結集しています。GSMAはモバイル・ワールド・コングレスやモバイル・アジア・エキスポといった業界を主導するイベントの開催も行っています。

詳細情報については、GSMAのウェブサイトwww.gsma.comをご覧ください。GSMAをツイッターでフォローしてください：@GSMA

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