本書は、『日本でいちばん大切にしたい会社』の著者として知られる坂本光司氏がこれまで多数の経営者やリーダーに出会う中で、「感じたこと・気付いてほしいこと」をまとめた語録である。
1 経営とは、会社(組織)にかかわるすべての人々の永遠の幸せを実現するための活動のことである
2 経営においては常に“五人”の幸福を念じ、その実現を図らねばならない
(編注:“五人”は、第一に「社員とその家族」、第二に「下請企業などの社外の社員とその家族」、第三に「現在顧客と未来顧客」、第四に「地域住民」、第五に「株主・出資者」)
という坂本氏が『日本でいちばん大切にしたい会社』でも伝えてきたテーマを筆頭に、その理念を実現するために重要な企業経営の100個のポイントが短くまとめられている。
現代は、物的な要求はほぼ満たされて、物(ハード)よりも心(ソフト)、驚きや感動を与えるサービスが求められる傾向が強まっているが、坂本氏は、このような理念を実行する企業こそが、従業員が会社への高い帰属意識や愛着心をもって、顧客を感動させるサービスを提供し、好不況に関わらず高い顧客満足を得て繁栄していくと説く。
一見すると理想論のようにも聞こえるが、坂本氏が取材した企業は、このような理念のもと高い業績を上げている。経営者にとって、また様々な企業に所属する一般のビジネスパーソンにも、理想的な会社のあり方について深い示唆を与える書だといえるだろう。
[書籍紹介]経営者の手帳
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- 2010-12-17 11:33:35
この書籍の情報
書名 | 経営者の手帳 |
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著者 | 坂本光司 |
出版社 | あさ出版 |
価格 | 1,470円 |
発売日 | 2010-11-25 |
ISBN | 978-4860634308 |