AIAI Research Memo(3):認可保育園と児童発達支援施設が主力、保育所等訪問支援の本格展開も開始

2024年12月26日 13:03

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記事提供元:フィスコ

*13:03JST AIAI Research Memo(3):認可保育園と児童発達支援施設が主力、保育所等訪問支援の本格展開も開始
■AIAIグループ<6557>の事業概要

1. 事業概要
同社は東京都・千葉県・神奈川県及び大阪府での、認可保育園AIAI NURSERY、児童発達支援施設AIAI PLUSの運営を主力としている。さらに、障害児の数が増加傾向という事業環境に対応し、新たなサービスとして保育所等訪問支援AIAI VISITの展開を2024年10月から開始した。

2025年3月期第2四半期(中間期)時点の運営施設数は、AIAI NURSERYが87施設(東京都31施設、神奈川県3施設、千葉県44施設、大阪府9施設)、AIAI PLUSが21施設(東京都2施設、神奈川県1施設、千葉県15施設、大阪府3施設)の合計108施設となっている。認可保育園数は業界6位規模である。また2024年4月には神奈川県にAIAI PLUSを初開設した。これにより、AIAI NURSERYを展開する全都府県においてAIAI PLUSを併設する形となった。なお同年10月31日時点での2025年4月の新規開設・譲受・譲渡の計画は、新規開設2施設(AIAI NURSERY2施設。東京都1施設、千葉県1施設)、譲受1施設(2025年4月に譲受予定、ぽこころ保育園1施設、東京都)、譲渡2施設(採算性が低い小規模保育施設AIAI MINI2施設。東京都1施設、千葉県1施設。譲渡先キッズブレア(株))としている。さらに、2024年12月には、株式会社Berryの株式を譲受するための基本合意書を同社との間で締結したことを公表しており、譲受施設はさらに7施設増加する予定である(2025年4月に譲受予定、認可保育園6施設、小規模保育施設1施設、神奈川県)。

認可保育園AIAI NURSERYは、児童福祉法に基づいた児童福祉施設で、面積や保育士等職員数など国が定めた設置基準を満たし、都道府県知事等に認可された施設である。国及び自治体が負担する施設型給付(園児や保育士に関する補助金、施設の賃借に関する補助金等)を受けて施設を運営する。小規模保育施設AIAI MINIは、子ども・子育て支援制度によって新設された保育施設で、19人以下の定員かつ0歳から2歳までの子どもを対象として、市町村の認可を受けた施設である。利用者からの保育料及び自治体からの地域型保育給付を受けて施設を運営する。

児童発達支援施設AIAI PLUSは、発達に遅れのある未就学時(小学校入学前の児童)を対象として、日常生活における基本的な動作の指導や知識技能の付与、集団生活への適応訓練などの児童発達支援を提供する施設である。1回95分コースのプログラム(運動プログラム、学習プログラム)に週2回以上取り組むことで、適切な行動をとるための感覚情報を処理・組織化していく感覚統合を育成し、発達をサポートする。児童の発達支援において多様化するニーズに応えるため、支援プログラムに関する専門家が個別にサービスを提供している。

また、AIAI PLUSは利用者が施設に通うスタイルのサービスであるのに対して、職員(有資格の支援員)が保育所等の施設を訪問して療育サービス(保育所等訪問支援)を提供する訪問支援型サービスのAIAI VISITの展開も開始している。障害児の数が増加傾向という事業環境に対応し、自社のAIAI NURSERYにとどまらず、他社運営の保育園・幼稚園にも広範囲で訪問して療育を提供する。2024年7月には、子育て事業の大手であるJPホールディングス<2749>に対してAIAI VISITの提供を開始した。

収益構造は、AIAI NURSERYは利用者からの保育料及び自治体からの地域型保育給付を受けて施設を運営する。AIAI PLUS及びAIAI VISITは国民健康保険団体連合会(国保連)に障害福祉サービス費を請求するほか、利用者に自費負担サービス料を請求している。AIAI VISITの売上高は、訪問支援員1人当たりの売上高(「契約件数×訪問回数×訪問単価」)に訪問支援員数を乗じた金額となる。なお、訪問単価は訪問支援員の経験年数によって変動する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)《HN》

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