【注目銘柄】西華産業は業績再上方修正と大幅増配で株価上昇に期待、GC示現で上昇トレンド入りか

2024年12月18日 08:23

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■株式売出し終了で業績再上方修正・大幅増配を手掛かりに押し目買い交錯

 西華産業<8061>(東証プライム)は、前日17日に15円安の4720円と反落して引けた。同社株は、需給悪化要因として下押し圧力を強めていた株式売出しが、12月16日受け渡しで終了し、同日朝に発表された今年10月の機械受注統計が4カ月ぶりにプラス転換したことも加わり前々日に305円高と急反発し、この日の取引時間中も4865円と上値を追っていたが、日経平均株価が、朝高のあと92円安と3日続落したことが波及して目先の利益を確定する売り物が出た。ただこの日の安値4665円からは小戻して引けており、2回も上方修正された今2025年3月期業績や大幅に増配された今期配当を手掛かりに押し目買いも交錯した。テクニカル的にも、今年12月3日に上場来高値5020円まで買い進まれるなかで5日移動平均線が75日移動平均線を上抜き、ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆していることもフォローの材料視されている。

■原発関連設備の販売代理店業務が円滑に推移し負ののれん益計上もオン

 同社の今3月期業績は、今年8月と11月に2回上方修正された。1回目の上方修正は、今年6月に日本フェンオール<6870>(東証スタンダード)の株式を18億500万円で取得し持分法適用関連会社としたことで9億5500万円の負ののれん益を計上したことを主要因とした。2回目の上方修正は、2023年4月から開始した原子力発電所関連設備の販売代理店業務が円滑に推移し、定期修繕工事などの大型案件の受け渡しが進み、海外子会社中心にプロダクト事業の業績が好調に推移したことなどが要因となった。

 このため今期業績は、売り上げを期初予想より合計30億円、営業利益を同7億円、経常利益を同20億円、純利益を同17億円それぞれ引き上げ売り上げ930億円(前期比7.7%増)、営業利益57億円(同2.2%増)、経常利益74億円(同18.1%増)、純利益71億円(同58.2%増)と増収増益転換を見込み、純利益は、2023年3月期の過去最高(50億100万円)を大幅に更新する。今期配当は、総還元性向45%をメドとする配当方針に従って期初予想の年間180円から210円(前期実績150円)へ連続大幅増配を予定している。なおオーバーアロットメントを含めて63万株超となった株式売売出し(売出価格4394円)は、12月16日受け渡しで終了した。

■GC示現でPER7倍、配当利回り4.4%の修正に再発進しまず最高値奪回

 株価は、日本フェンオールとの資本業務提携で4735円、8月の今期業績の1回目の上方修正で4260円と高値反応し、11月の2回目の上方修正と大幅増配では原子力発電関連株人気も加わって上場来高値5020円まで買い進まれ25日線が75日線を上抜くGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。同高値からは株式売出しがマイナス視され売出し価格目前まで調整し、織り込み済みとして下げ過ぎ修正買いが再燃した。PERは7.9倍、配当利回りは4.44%となお割安であり、まず上場来高値を奪回し上値チャレンジを強めよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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