NYの視点:【今週の注目イベント】FOMC、日銀、英中銀、日英・ユーロ圏CPI、米PCEなど

2024年12月16日 07:42

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記事提供元:フィスコ

*07:42JST NYの視点:【今週の注目イベント】FOMC、日銀、英中銀、日英・ユーロ圏CPI、米PCEなど
今週は連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催するほか、日銀や英中銀が金融政策決定会合を開催する。さらに、米国では国内総生産(GDP)や今後の金融政策の行方に重要な個人消費支出(PCE)価格指数や小売売上高などが発表予定。日本、英国、ユーロ圏では消費者物価指数(CPI)が発表される。

FRBはFOMCで25ベーシスポイントの利下げがほぼ確実視されている。パウエル議長も講演で指摘したように、経済は予想を上回っているほか、消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)加速で、FRBは金融正常化のため、12月FOMCで0.25%の利下げを実施したのち、当面利下げを見送る可能性が指摘されている。現状で来年の利下げ予想は2回にとどまっている。パウエル議長の会見や、四半期経済予測(SEP)、金利予測分布図(ドット・プロット)に注目。四半期経済予測(SEP)では、FOMC参加者の2024年のコアPCE価格指数上昇率の予測中央値が2.8%に上方修正されるほか、GDP成長率の上方修正が見込まれている。

日銀は18日、19日に開催を予定している金融政策決定会合で利上げの見送りを検討していると報じられた。トランプ次期大統領の政策の行方が不透明で、利上げに慎重な意見が多く、25年春闘の賃上げ動向も確認したいとの見解だという。今月見送りでも物価加速リスクが小さいと判断した模様。想定通りに追加利上げが見送られると、円の軟調推移が継続すると見る。

英中銀は政策を据え置く見込み。

想定通りの利下げ後も米国経済はトランプ次期政権のもと独り勝ちが予想されており、利下げペースが欧州中央銀行(ECB)を下回るとの見通しで、引き続きドル買いが継続すると見られる。

■今週の主な注目イベント
●米国
16日:NY地区連銀製造業景気指数、製造業・サービス業PMI
17日:小売売上高、鉱工業生産・設備稼働率、企業在庫、NAHB住宅市場指数
18日:住宅着工件数、FOMC、パウエル議長会見、ドットプロット、景気見通し
19日:第3四半期GDP確定、中古住宅販売、新規失業保険申請件数
20日:個人所得・支出、PCE価格指数、ミシガン大消費者信頼感

●欧州
16日:ユーロ圏製造業・サービス業PMI、ラガルドECB総裁、シムカス・リトアニア中銀総裁、デキンドスECB副総裁、欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事、ウンシュ・ベルギー中銀総裁が講演
17日:IFOビジネス、ZEW調査、レーンECBチーフエコノミストが講演
18日:ユーロ圏CPI
20日:ユーロ圏消費者信頼感

●日本
16日:じぶん銀製造業・サービス業PMI
18日:貿易収支
19日:日銀金融政策決定会合
20日:CPI

●英
16日:製造業・サービス業PMI
17日:新規失業保険、失業率
18日:CPI
19日:英中銀、金融政策決定会合

●カナダ
17日:CPI
20日:小売

●中国
16日:中国鉱工業生産、小売売上高《CS》

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