NYの視点:【今週の注目イベント】パウエルFRB議長、米雇用統計、ISM、ラガルドECB総裁

2024年12月2日 07:37

印刷

記事提供元:フィスコ

*07:37JST NYの視点:【今週の注目イベント】パウエルFRB議長、米雇用統計、ISM、ラガルドECB総裁
今週は連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がイベントに参加、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が議会証言を予定しており、発言で今後の金融政策を巡るヒントを探る。

また、米国では、12月連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策の鍵を握る雇用統計が発表されるほか、全米の製造業活動動向を示すISM製造業景況指数やサービス業活動動向を示すISM非製造業景況指数に注目。さらに、FRBは12月FOMCでの金融政策決定における材料のひとつ、ベージュブック(地区連銀景況報告)を発表予定で注目材料となる。インフレ、雇用、消費動向を巡る言及に注目が集まる。

11月の米雇用統計では非農業部門雇用者数がアナリスト予想平均で前月+20万人と10月の+1.2万人伸びが拡大する見込み。失業率は4.2%と、10月4.1%から上昇が予想されている。前月のハリケーンの影響で大幅鈍化した雇用が反動で伸び拡大が予想されている。

FRBは0.25%の追加利下げを決定した11月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の中で、0.5%の大幅利下げを決定した9月FOMC時に比べ労働市場や景気の下方リスクが後退したとし、段階的な利下げへの支持が強まったことが明らかになった。11月雇用統計で労働市場の底堅さが示されると、利下げペースの一段の鈍化を織り込むドル買いが強まる可能性がある。一方、もし、雇用の弱さが露呈した場合、12月FOMCでの追加利下げを織り込むドル売りが強まると見る。現時点で市場は66%の確率で、12月の0.25%の追加利下げを織り込んでいる。

■今週の主な注目イベント
●米国
2日:ISM製造業景況指数、建設業支出、サイバーマンデー、ウィリアムズ米NY連銀総裁、ウォラーFRB理事が講演
3日:クグラーFRB理事、グールズビー米シカゴ連銀総裁が講演
4日:ISM非製造業景況指数、ADP雇用統計、サービス業PMI、耐久財受注、鉱工業受注、パウエルFRB議長がNYタイムズ紙のディ―ルブックサミット参加、FRBベージュブック公表、ムサレム米セントルイス中銀総裁が講演
5日:貿易収支、失業保険申請件数
6日:雇用統計、ボウマンFRB理事、ハマック米クリーブランド連銀総裁、グールズビー米シカゴ連銀総裁、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁がイベント参加など

●カナダ
6日:失業率

●OPEC
4日:経済見通し発表
5日:石油輸出国機構(OPEC)、非OPECメンバーオンライン会合

●欧州
2日:ユーロ圏・独・仏製造業PMI、失業率
4日:ユーロ圏サービスPMI、PPI、ラガルドECB総裁が欧州議会委で証言
5日:ユーロ圏小売
6日:ユーロ圏GDP

●英
2日:製造業PMI
3日:ベイリー英中銀総裁、討論会参加

●中国
2日:財新製造業PMI
4日:財新サービスPMI《CS》

関連記事