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イトーキは24年12月期3Q累計増収増益と順調、通期2桁増益予想据え置き、ワークプレイス事業の売上が好調
(決算速報) イトーキ<7972>(東証プライム)は11月5日に24年12月期第3四半期累計連結業績を発表した。増収増益と順調だった。設備機器・パブリック事業は前年の反動で減収だったが、ワークプレイス事業の売上が好調に推移し、人財投資やDX投資によるコスト増加を吸収した。そして通期の2桁増益予想を据え置いた。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は上げ一服となったが下値を切り上げて戻り歩調の形だ、好業績を評価して出直りを期待したい。
■24年12月期3Q累計増収増益と順調、通期2桁増益予想据え置き
24年12月期第3四半期累計(1月~9月)の連結業績は、売上高が前年同期比5.4%増の1021億23百万円、営業利益が8.7%増の78億06百万円、経常利益が6.1%増の78億09百万円、親会社株主帰属四半期純利益が18.2%増の58億円だった。
増収増益と順調だった。設備機器・パブリック事業は前年の反動で減収だったが、ワークプレイス事業の売上が好調に推移し、人財投資やDX投資によるコスト増加を吸収した。営業利益6.3億円増の要因分析は、売上増加に伴う利益増加がワークプレイス事業の増収効果で23億円増、売上総利益率影響(単体ベースの売上総利益率は1.7ポイント上昇だが、設備機器・パブリック事業の製品ミックスの影響がマイナス要因)で2.3億円減、販管費の増加(人的資本投資の一環としての賃上げ、専門人材の採用、ITOKI TOKYO XORKのリニューアル、DX推進のためのIT基盤強化など)で16.5億円減、物流費の減少および収入の増加(中期重点戦略による物流サービスの収益力強化)で4.3億円増だった。
ワークプレイス事業は、売上高が8.5%増の764億46百万円で、営業利益が14.3%増の62億27百万円だった。ハイブリッドな新しい働き方にあわせたリニューアル案件やオフィス移転案件などにより2桁増収となり、コスト増加を吸収した。
設備機器・パブリック事業は、売上高が3.0%減の244億38百万円で、営業利益が1.5%増の14億27百万円だった。売上面は研究施設向け設備が順調だったが、前期同期に好調だった反動で博物館・美術館の展示ケースなど公共施設向け設備需要が減少した。ただし概ね計画水準だった。利益面は販管費抑制などで前年同期並みを確保した。
その他は売上高が3.6%増の12億39百万円、営業利益が53.6%減の1億51百万円だった。IT・シェアリング事業のセグメント変更に伴う会計方針変更の影響で減益だった。
なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が409億18百万円で営業利益が60億39百万円、第2四半期は売上高が315億92百万円で営業利益が8億27百万円、第3四半期は売上高が296億13百万円で営業利益が9億40百万円だった。企業のオフィス移転などにより年度末にあたる第1四半期偏重の収益特性がある。
通期連結業績予想は据え置いて売上高が23年12月期比3.4%増の1375億円、営業利益が17.3%増の100億円、経常利益が16.9%増の100億円、親会社株主帰属当期純利益が18.5%増の70億円としている。配当予想(8月5日付で期末3円上方修正)は23年12月期比13円増配の55円(期末一括)としている。予想配当性向は38.4%となる。
セグメント別の計画は、ワークプレイス事業の売上高が5.0%増の990億円で営業利益が30.5%増の80億円、設備機器・パブリック事業の売上高が0.4%増の370億円で営業利益が4.9%増の20億円としている。
各事業とも引き続き需要が堅調に推移し、増収効果や提供価値の向上による利益率改善などにより2桁増益・大幅増配予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は戻り歩調
株価は上げ一服となったが下値を切り上げて戻り歩調の形だ、好業績を評価して出直りを期待したい。11月5日の終値は1460円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS143円27銭で算出)は約10倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約3.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1210円96銭で算出)は約1.2倍、そして時価総額は約779億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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