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エヌビディアのダウ構成銘柄採用でどう変わる?
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●エヌビディアがダウ構成銘柄採用
米半導体大手のエヌビディアが11月1日、NYダウの構成銘柄に採用されることが発表された。
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ダウ採用の発表を受けて、エヌビディアの株価は時間外取引で2.2%上昇した。
エヌビディアは昨今のAI(人工知能)ブームを受けて、半導体企業の代表格として相場をけん引してきた。
8月に発表された2024年5-7月期の決算は、売上高が前年同期比2.2倍の300億4000万ドル(約4.3兆円)、純利益も同2.7倍の165億9900万ドル(2兆4000億円)で、いずれも四半期ベースで過去最高となった。
エヌビディアのダウ採用で、株式相場も大きく変わるのだろうか?
●インテルは除外
同じ半導体銘柄であるインテルは、25年ぶりにダウ指数から外れることとなった。
インテルはエヌビディアとは対称的に、今年に入り株価が54%も急落しており、ダウ構成銘柄最大の下落幅だった。
10月31日に発表された7‐9月期の決算では、純損益が166億3900万ドル(約2兆5000憶円)の赤字となるなど、エヌビディアなどの競合半導体企業との遅れが顕著であった。
生成AI向けの半導体で後れを取ってしまっている。
エヌビディアやTSMCなどとは違い、自社で設計・製造・販売を手掛けるインテルは、今後経営自体の見直しを迫られる可能性もある。
今回のエヌビディアとインテルの入れ替わりは世代交代の象徴のようだった。
●ダウ全体への影響は?
ダウはS&P500に比べると、パフォーマンスが悪いと、しばしば言われる。
構成銘柄は“過去の遺物”とも言われるくらい少し前に勢いのあった企業が多く、アマゾンやアップル、マイクロソフトなどは名を連ねるが、アルファベット(旧グーグル)、メタ、テスラは未だ採用されていない。
半導体需要はまだまだ続くが、エヌビディアが早晩頭打ちとなる可能性も否定できない。
エヌビディアのダウ構成採用発表後は、米大統領選挙の結果が意識されたこともあり、株価に目立った上昇はない。
ダウ採用によってダウ平均が大幅上昇という期待は、薄いかもしれない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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