NYの視点:【来週の注目イベント】米ISM非製造業景況指数、FRB上級融資担当者調査、RBA、中国CPIなど

2024年8月5日 08:22

印刷

記事提供元:フィスコ

*08:22JST NYの視点:【来週の注目イベント】米ISM非製造業景況指数、FRB上級融資担当者調査、RBA、中国CPIなど
米国の7月雇用統計が弱く、急速に景気悪化懸念が強まりつつある中、来週は各国経済動向に注目が集まる。特に中国は低調な指標が続いているが、発表が予定されているPPIやCPIで国内需要動向を探る。予想を下回る結果は世界経済の減速懸念を強め、リスク回避の動きに拍車をかける可能性がある。

また、米金融当局による上級融資担当者調査の結果も注目材料となる。第2四半期は銀行が融資基準をより厳格にしていることが示されると予想されている。4-6月期の銀行決算では、多くの銀行がアナリスト予想を上回る貸倒引当金を積み増していたことが確認された。既存ローンの評価損が拡大するとの見通しを考慮すると、金融機関は新規ローン申請の審査に際して選別姿勢を強める可能性が高いと分析されている。

すでに景気後退懸念も浮上する中、金融不安、融資基準のさらなる厳格化は景気に影響をあたえかねず、ドル売りに拍車をかける可能性もある。米国ではまた、サービス業PMIや米供給管理協会(ISM)の7月の非製造業総合景況指数に注目。米国経済は消費が7割を占めるため動向に注視、ISMは活動縮小域から拡大域に回復が予想されている。ただ、予想外に予想を下回ると、ドル売り材料になる。

金融政策では豪州準備銀が金融政策決定会合を実施予定。政策金利据え置きが予想されている。また、カナダ失業率にも注目。

日銀は6月金融政策会合の議事要旨を公表する。7月会合で利上げに踏み切り国債購入減額も発表したが、植田総裁のタカ派姿勢を受けて、年末までの追加利上げ観測も強まりつつあり、議事要旨で可能性を探る。

■来週の主な注目イベント
●米国
5日:7月サービス業PMI、ISM非製造業景況指数、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁講演、連邦準備制度理事会(FRB)四半期ごとの上級融資担当者調査結果公表

6日:貿易収支
8日:新規失業保険申請件数、卸売売上高、バーキン米リッチモンド連銀総裁が講演

●欧州
5日:ユーロ圏PPI、サービスPMI
6日:ユーロ圏小売売上高、独製造業受注
9日:独CPI
●日本
5日:日銀6月会合の議事要旨公表

●豪州
6日:豪州準備銀、金融政策決定会合

●中国
5日:財新サービスPMI
7日:貿易
9日:PPI、CPI

●カナダ
9日:失業率《NH》

関連記事