霞ヶ関キャピタル 3Qは2ケタ増収・大幅な増益、多くのプロジェクトに加えて各事業が順調に推移

2024年7月4日 09:36

印刷

記事提供元:フィスコ

*09:36JST 霞ヶ関キャピタル---3Qは2ケタ増収・大幅な増益、多くのプロジェクトに加えて各事業が順調に推移
霞ヶ関キャピタル<3498>は2日、2024年8月期第3四半期(23年9月-24年5月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比82.0%増の335.95億円、営業利益が同249.2%増の36.43億円、経常利益が同324.7%増の38.61億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同381.3%増の26.27億円となった。

物流関連市場において、同社グループでは冷凍冷蔵倉庫をメインターゲットに引き続き開発を進めている。現在稼働している冷凍冷蔵倉庫の多くは、築30年以上かつ特定フロンや代替フロンを用いた物件であり、特定フロンに対する規制や代替フロンの温室効果の大きさから、自然冷媒を用いた冷凍冷蔵倉庫への建替需要の増加が期待されている。さらに、2023年12月に国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)で採択された成果文書で2035年までに世界の温室効果ガス排出量を2019年比で60%削減することが目標に掲げられ、継続した高い冷凍食品需要と相まって環境配慮型の冷凍冷蔵倉庫に対する需要は高く推移すると考えられている。さらに、2024年問題による人手不足や冷凍倉庫内での過酷な労働環境に対応する冷凍自動倉庫の開発にも積極的に取り組んでいる。当第3四半期は、これから竣工を迎えるLOGI FLAG DRY & COLD福岡古賀1、LOGI FLAG DRY & COLD仙台泉1の一部区画のテナントが決定するなど順調に事業を進捗させており、当第3四半期末時点において、冷凍冷蔵倉庫・冷凍自動倉庫の竣工済物件4件、開発予定物件12件と多くのプロジェクトを手掛けている。

ホテル関連市場においては、観光立国の実現や地域創生への貢献を目的に多人数向けホテルの開発に取り組んでおり、自社グループブランドとして「FAV HOTEL」シリーズの展開を行っている。2020年10月に岐阜県高山市に「FAV HOTEL 飛騨高山」を開業したのを皮切りに、全国各地に「FAV HOTEL」シリーズを展開しており、2024年4月には「FAV HOTEL」の新ブランドである「seven x seven」の1施設目となる「seven x seven 糸島」がグランドオープンした。当第3四半期においては、ホテル開発用地・不動産5件(リノベーション予定物件を含む)を新規に取得し、開発用地1件を開発フェーズに移行するなど順調に事業を進捗させており、当第3四半期末時点において、運営中施設13件、開発予定物件18件(リノベーション予定物件を含む)と多くのプロジェクトを手掛けている。

ヘルスケア事業においては、終末期医療や在宅看護、在宅介護の需要増加が強く見込まれており、同社の開発するホスピス住宅が最期を迎える場所として重要な役割を担っていく存在となるとして、施設開発のみにとどまらず運営面まで一貫して行うことで既存のサービスとの差別化を図るべく取り組んでいる。当第3四半期においては、ヘルスケア施設開発用地3件を新規に取得し、開発用地2件を開発フェーズに移行するなど順調に事業を進捗させており、当第3四半期末時点において、稼働中物件3件、開発予定物件10件と多くのプロジェクトを手掛けている。

海外事業においては、現在、アラブ首長国連邦(ドバイ)に注力している。2021年3月にドバイ政府が発表した「ドバイ都市マスタープラン2040」では、2040年までにドバイの人口を330万人から580万人まで増加させる計画であり、人口増加率が高くかつ政情が安定していることから、ドバイの不動産需要は長期的に増加すると見込んでいる。

2024年8月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比60.9%増の600.00億円、営業利益が同91.3%増の85.00億円、経常利益が同82.1%増の75.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同143.8%増の50.00億円とする期初計画を据え置いている。《SI》

関連記事