NYの視点:英米利上げ停止に近づく

2023年5月12日 07:43

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記事提供元:フィスコ

*07:43JST NYの視点:英米利上げ停止に近づく
米4月消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化に続いて、米4月生産者物価指数(PPI)も前月比+0.2%と、3月-0.4%からプラスに改善し、1月来で最大の伸びとなった。前年比では+2.3%と、伸びは3月+2.7%から予想以上に鈍化し、21年1月来で最小にとどまった。また、変動の激しい燃料や食品を除いたコア指数は前月比+0.2%と、予想通り3月0から伸びが拡大した。前年比では+3.2%と、3月+3.4%から予想以上に鈍化し21年3月来で最小となり、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げ停止することが一段と正当化されつつある。

また、英中銀は11日、金融政策決定会合で予想通り政策金利を0.25ポイント引き上げ4.50%とすることを決定。金融危機開始した2008年10-11月以降で最高水準となった。7名が0.25%の利上げを支持したが、2名が据え置きを主張し7対2での決定となった。英経済はリセッション回避と見込み、必要とあれば追加利上げを示唆。過去最大の上方修正となった。ベイリー総裁は証拠に基づき金融政策を決定していくし、データ次第であることを表明。ただ、インフレが鈍化した場合、利上げ停止の可能性も示唆した。総裁はさらに、インフレが依然高いとしながらもインフレ率が年内に半減する見通しで、我々は利上げ停止可能なポイントに近づいていると言及。さらに、過去の利上げが今後通四半期で経済に影響すると指摘している。

英米は利上げ停止に近づいた。唯一、欧州の消費者インフレ期待が著しく上昇しており、欧州中央銀行(ECB)の高官は9月まで利上げを続けることも検討し始めたと報じられている。ドルやポンドに対しユーロを支援する可能性がある。《CS》

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