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百貨店とSCの11月売上、9カ月連続で前年上回る 都市部好調も地方は厳しく
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日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が2022年11月度の売上高を発表し、インバウンド需要が戻りつつあることで、どちらも9カ月連続で前年同月を上回ったことが分かった。
【前月は】百貨店とSCの10月売上、8カ月連続のプラス 旅行支援や催事が好調
■百貨店は9カ月連続で前年上回る
23日、日本百貨店協会が11月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)4.5%増の4,692億6,144万8,000円となり、9カ月続で前年同月を上回った。
高額消費が引き続き好調だったことに加え、水際対策の緩和でインバウンド需要が活発だった。食品では手土産やお歳暮の菓子が好調、お節料理、クリスマスケーキ、福袋の予約が堅調だったという。
■都市部は伸びるも地方はマイナス
都市別は14カ月連続で前年同月を上回った一方、都市以外の地区は8カ月ぶりに前年同月を下回った。都市部では東京(前年同月比:7.8%増、以下同じ)、名古屋(5.3%増)、京都(6.4%増)、大阪(13.3%増)、福岡(7.3%増)で大きく伸びた。都市以外の地区では北海道(3.1%増)のみ前年同月を上回ったが、東北(5.9%減)や四国(4.7%減)で下落幅が大きめだった。
商品別売上高で大きく伸びたのは、身の回り品(13.6%増)、美術・宝飾・貴金属(15.7%増)、家電(11.5%増)など。反対に落ち込んだのは子供服・洋品(5.9%減)、その他衣料品(10.5%減)、家具(7.1%減)、その他家庭用品(7.4%減)など。
■ショッピングセンターはまたも2019年比マイナスに
26日、日本ショッピングセンター協会が11月度のSC販売統計調査報告を発表した。売上高は前年同月比2.3%増の5,250億7,725万4,000円となり、百貨店同様に9カ月連続前年同月を上回った。
全国旅行支援による観光需要に加えて、インバウンド需要により前年同月比プラスが継続。一方で、新型コロナ第8波の影響などもあり、新型コロナの感染拡大以前となる2019年比は7.3%減と、ようやく浮上した10月(2019年10月比:5.8%増)から再度転落した。
■札幌市や京都市、福岡市で2桁割合の伸び
売上のうち、テナントは前年同月比2.5%増の4,209億2,166万円、キーテナントは同1.2%増の1,041億5,559万4,000円となり、全体同様にどちらも9カ月連続で前年同月を上回った。
大都市とその他の地域は多くが前年同月を上回った。中でも札幌市(前年同月比:12.4%増、以下同じ)、東京区部(6.5%増)、名古屋市(9.2%増)、京都府(10.4%増)、大阪市(8.6%増)、福岡市(12.8%増)と都市部で伸び率が大きめ。都市部では神戸市(3.0%減)のみ前年同月を下回った。都市部以外の地域では中部(1.4%増)と北陸(1.9%増)で比較的伸び率が大きめで、北海道(3.2%減)、九州・沖縄(5.5%減)でマイナス幅が大きめだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
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