森永製菓、植物が主原料の代替肉「SAI MEAT」開発 事業者向けに発売

2022年9月13日 08:01

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SAI MEATのイメージ(画像:森永製菓の発表資料より)

SAI MEATのイメージ(画像:森永製菓の発表資料より)[写真拡大]

  • これまで開発を行ってきた代替肉(画像:森永製菓の発表資料より)

 森永製菓は12日、大豆たんぱくと小麦たんぱくが主原料のプラントベースミート「SAI MEAT(サイミート)」を発売すると発表した。販売ターゲットは飲食業や食品卸売業などの事業者で、個人向けの販売は行わない。同社は、変化の激しい環境下での健康意識や環境意識の高まりを受け、SAI MEATの開発に至ったという。

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 SAI MEATはレトルト食品の形態をとっており、常温で10カ月保存が可能。解凍したり、水で戻す手間もかからない。特徴は、厚みのある1枚肉の形状や、繊維感とジューシー感、大豆臭の少なさにある。これらの実現には、健康食品や製菓、飲料など、森永製菓の既存事業の研究開発で培った技術を活用しているという。

 同社が代替肉開発を初めて手がけたのは1969年。人工肉「バーグメート」を開発した。その後は2017年、グループ会社を中心に大豆と玄米を主原料とした「ZEN MEAT」を開発。森永製菓は、ZEN MEATには支援という形で携わっていたが、2020年4月にZEN MEATの事業者向け販売事業を吸収している。

 SAI MEATは、そうした流れの中で得た技術や知見をベースに開発された進化版。ZEN MEATは湯戻しが必要な形状だったが、SAI MEATではそれが不要となっている。

 食感の開発には、製菓の開発で得た技術を活用。キャンディやビスケット、モナカなどから、チューイング性やジューシー感、パリパリ感などの食感技術を有しており、繊維感のある独自の食感を実現したという。

 風味の開発には、コラーゲンドリンクや青汁、ゼリー飲料などで得た、栄養素などの素材臭を抑える技術を活用。苦みや癖のある臭いを抑える技術を用いて、大豆の独特な臭いを抑制しているという。

 森永製菓は2021年5月に「2030経営計画」を策定。「2030年にウェルネスカンパニーに生まれ変わる」と掲げている。その達成に向け、「心の健康」と「体の健康」の観点から成長期待市場に経営資源を投入するとし、健康・ヘルスケア関連事業を重点領域に設定している。また米国事業や冷菓事業も重点領域としている。

 現在の主要事業は菓子食品で、同社の売上高構成比の約6割を占める(中期経営計画2018-2021年の期間平均)。今後は菓子食品は基盤領域という位置づけとし、2030年には売上高構成比の約4割へと縮小を見込んでいる。それに代わる事業として健康・ヘルスケア事業を含む重点領域を成長・拡大させるとしている。SAI MEATもそうした流れを受けた取組みの1つといえる。

 SAI MEATは、9月20日から全国で事業者向けに販売を開始する。環境意識の高まりなどで、植物が主原料の代替肉の取扱業者が増えているが、技術基盤の厚い森永製菓の事業展開で、さらなる技術進化や市場拡大が期待される。(記事:三部朗・記事一覧を見る

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